その後、アヤカさんは彼にすべてを自分から打ち明けた。彼は静かに全部を聞いたあと、「
それを聞いても僕はアヤカを好きだよ」と言ってくれた。
「こんなに懐の深い人だったんだと彼を見直しました。今、私は彼と一緒に住んでいます。結婚するかどうかはわからないけど、
彼とともに歩んでいきたいという気持ちは強くなっています」

アヤカさんはこの経験を通して、
自分が異性愛者か同性愛者かと簡単に決めないほうがいいのかもしれないと感じている。一瞬であってもマナさんを強く好きだと思ったのは事実だし、もしかしたらそのまま恋愛へ移行する可能性もあったのではないかと考えているからだ。
「私はたまたまマナちゃんへの恋愛感情が続かなかっただけかもしれない。これからも女性とは恋をしないとは言い切れないんです。
ひょっとしたら、誰でもそういうことがあるんじゃないでしょうか」
相手が同性であれ異性であれ、それを特別視する必要などないと彼女は考えるようになった。本当に好きかどうかは必ずしも性別で決められるものではないのかもしれない。
<文/亀山早苗>
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