Lifestyle

Vol.12-1 「一晩で5回」妊活妻に地獄のノルマを課せられた夫の告白

妻は「コミットレベル」が高かった

「結婚を決意したのは、彼女のコミットレベルがとても高くて、僕をむちゃくちゃサポートしてくれると思ったからです」  コミット。積極的に関わる、責任をもって尽力する、といった意味を持つ。ベンチャーのCEOらしい言い回しだ。 「僕、あるトライアスロンの大会に出場して低体温症で倒れてしまったことがあるんです。低体温症って、肺から血が混じって唾液がピンクになるんですよ。意識が朦朧としたまま病院に救急搬送されましたが、もちろん真希に連絡する余裕なんてありません。なのに、真希は病院に駆けつけてくれたんです※写真はイメージです 森岡さんの普段のタイムからして、帰りがあまりに遅いと心配した真希さんは大会本部に電話。「参加者の個人情報は家族以外に教えられない」と渋るスタッフに粘り強く交渉し、搬送先の病院を聞き出したのだ。 「休日だったので、運び込まれた病院には研修医しかいなくて……。結論から言うと僕は誤診で死にかけたんです。採血ばかりさせられた挙げ句、結局原因が判明せず、1泊3万円の個室に入院しろと言われました」  そこに真希さんが駆けつける。 「意識がはっきりしない僕の横で、真希がすごい剣幕で研修医を詰め始めたんです。△△という検査はちゃんとやったのか、患者の希望がないのに個室に入院させるのは厚労省の通達で禁止のはずだ、とか。社会福祉士なので医療関係の知識はあるんです。それで研修医と大げんかをはじめたところ、先生が遅れて登場し、真希が正しいことが判明しました。先生からは謝罪され、僕は適切な処置を受けることができたんです」  森岡さんの命を真希さんが救ったにも等しい。少なくとも、森岡さんはそう感じた。 「この人なら、この先僕がどんなにヤバくなってもきっと助けてくれる。それで結婚を決意しました」  ふたりは2014年に結婚。森岡さん33歳、真希さん31歳のことだ。しかし、結婚して生活を共にしはじめてすぐ、無視できない違和感が森岡さんを襲う。

共働きなのに妻にお小遣いを渡すナゾ

「まず、おかしいと思ったのは家計です。共働きでしたが、家賃、水道光熱費、食費、保険といった生活費は100%僕が出すことになりました。その上で毎月5万円、真希に小遣いを渡すんです。真希の年収は額面でだいたい350万円くらい、手取りだと毎月20万ちょいですが、そこに僕からの小遣いが5万円。つまり真希は毎月まるまる25万円以上も好きなことに使えるわけです」  経営者である森岡さんのほうが真希さんより収入が多いので、多く出すのは道理が通っている。にしても、かなりアンバランスと言わざるをえない。なにより、森岡さんがそれに納得していない。 「真希のロジックは、共働きで私は家事もやっているんだから……とのことですが、家事は半分以上僕がやっていました。言葉を選ばず言うなら、真希はカネにがめついんです。『コスメ代:◯◯円』などとリストに書き連ねて、だからお金が必要なんだと僕に説明してくる。腑に落ちませんでしたが、僕の収入からして払えない額ではなかったし、払わないとすごく言い返して来るので、おとなしく払っていました。家庭は円満なほうがいいかと思って」 ※写真はイメージです 結婚前の真希さんは森岡さんに「私はカネのかからない女」と豪語していたそうだ。 「真希のお父さんは中小企業の社長、お母さんは小料理屋を営んでいました。すごく裕福というわけではありませんが、お金に困ったことは一度もなかったようです」  ちなみに、森岡さんに真希さんの学歴を聞いてみたが、「知りません。気にしたこともないです」という答えが返ってきた。
次のページ 
課せられる、トンデモな性生活
1
2
3
4
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ