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Vol.12-1 「一晩で5回」妊活妻に地獄のノルマを課せられた夫の告白

「1晩で5回イカせる」地獄のノルマ

 結婚して2年ほど経った2016年、真希さんは社会福祉士の仕事を辞めたいと言い出す。 「理由はふたつあって、ひとつは妊活に本腰を入れるため。結婚した時から子どもが欲しいよねという話はしていたんですが、真希は朝7時半には家を出ますし、僕は毎日のように深夜1時帰宅。土日もたまに出社する。それだと、なかなか難しいなと。 もうひとつは、真希が仕事でかなりストレスを溜めていたので。5年ほど社会福祉士の仕事を続けて、ある程度のことはやり遂げたという感覚があったみたいです。仕事柄、復職も容易だからと。だから専業主婦になることは僕も賛成しました。これでもう少し僕の家事負担が減るかもしれない、という期待も少しありましたね」 ※写真はイメージです ところが、この妊活がクセモノだった。実は結婚直後から、森岡さんは真希さんとのセックスに閉口気味だったのだ。 「真希はセックスの後に“評価”を下すんです。『今日は満足行く水準だった』『ここがダメだった』『もうちょっと頑張ってほしい』。点数評価の時もありました。100点満点で60点、とか。自分の思う満足を得られないと、ものすごく機嫌が悪くなるんですよ」  真希さんは専業主婦になると、森岡さんに求めるものがさらに大きくなっていった。 「評価による改善命令に加えて、頻度にノルマを課してくるようになりました。理想は毎日です。最低でも、中2日以上は空けてはならない。仕事を辞めて1日じゅう家にいる真希は体力も有り余っているでしょうが、僕はほぼ毎日終電近くまで働いていたので、もう大変で……」  真希さんは専業主婦になっても、家事を多く分担しようとはしなかった。むしろ森岡さんの比率が高くなったという。 「僕は深夜に帰宅するとすぐ洗濯機を回し、真希とセックス。終わったら僕だけが起きて洗濯物を干していました」  これだけでもかなり辛いが、さらに信じがたいノルマも同時に課せられていた。 ぼくたちの離婚 Vol.121ラウンドで最低5回、イかせなきゃいけないんです。5回ですよ……。それを生業としている職業じゃないのに。それでも、当時はイかせるテクニックをかなり勉強して努力しましたけど、こっちも疲れているし、なかなか思い通りには行かない日もあります。ここらで切り上げようと思って射精すると、『お前が勝手に果てるな』とすごく怒られる。地獄です」

妻の枕元にこっそり「無音のAV」

 目標設定して、努力しても、なかなかうまくいかない。真希さんとのセックスは、東大受験や事業計画やトライアスロンのタイム短縮と勝手が違う。 「頑張っても、頑張っても、頻度が頻度なので、1行為あたりの密度は薄くならざるをえない。すると真希はすかさず察知して言うんですよ。『子作りのために事務的にやってるんじゃないの?』。要は結果にコミットしろってことです。いざ打席に立ったら、ボールをバットに当てるだけじゃ彼女は満足しない。打率は10割が当然、しかも打球は綺麗な放物線を描かないと許されないんです」 ※写真はイメージです 激務に加え、妻からの多大なるプレッシャー。森岡さんは衰弱し、ある日まったく勃たなくなってしまった。しかし勃たなければ妻は怒る。困った森岡さんは強硬手段に出る。と言っても、薬ではない。 「ネタみたいな話ですけど、真希の枕元で僕にだけ見えるようにAVを流したんですよ。寝室の照明をある程度つけている状態で、真希の枕越しにスマホを置いて、行為の最中に無音のAVを再生するんです。僕はそれを見て、なんとか勃起する。もちろん真希には気づかれないように」  地獄を通り越して滑稽ですらあるが、「俺は何をやってるんだ?」と我に返ったりはしなかったのか。 「完全に判断力がなくなっていました。当時は妻のオーダーに応えることに必死で、冷静に考えられない状態だったんです」
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マウントポジションでボコボコにする妻
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