結婚式のご祝儀をめぐって大ゲンカ。北海道では払わないってホント?
結婚式にひんぱんに出席することはないとはいえ、家計にとっては結構な負担となるのが「ご祝儀」。新郎新婦との関係性によって相場は変わりますが、その一方で基本的にご祝儀がいらない地域もあります。

鈴下すみれさん(仮名・31歳/化粧品メーカー)は、昨年札幌に住む友人夫婦の結婚式に出席する際、いくら包むかをめぐって旦那さんと大ゲンカをしたとのこと。いったい何があったのでしょうか?
「結婚式の案内状に《会費:お一人様1万5000円》と書いてあったんです。これと別にご祝儀が必要なのかと思い、出席予定の友達に聞いたら『会費のみで大丈夫だよ』っていうから夫と2人分の3万円を用意していたんです。
それで式の前夜、滞在先の札幌のホテルで夫からご祝儀のことを聞かれたから、今回は用意しなくていいみたいって話したら『そんなバカな話あるか! ウチが非常識だと思われるだろ!』ってものすごいケンマクで怒られたんです」
旦那さんは披露宴が会費制であることはすみれさんから聞いて知っていたそうですが、それとは別にご祝儀が必要だと考えていたとか。式に参加予定の友達に確認したことを伝えても「その人もいくら友人だからといって失礼すぎるだろう」と自分が正しいと思いこんで主張を曲げなかったそうです。
「彼は私よりも結婚式に出席する機会が多かったのですが、会費制の披露宴は初めてだったらしく『二次会じゃあるまいし、こんなの初めてだ!』とシステムについても文句を言ってました」

でも、これは特別なケースではなく、北海道の結婚披露宴は会費制が一般的。家族や親族がご祝儀を包んだとしても友人からのご祝儀は基本的にはありません。
そもそも北海道の披露宴の場合、建前上は第三者の発起人が新郎新婦をお祝いするというスタイル。これは厳密にいえば、ほかの地域における結婚式の「お世話になった人たちを招いてお披露目する」という趣旨とは異なります。
気軽に出席してもらえるようにご祝儀不要になっており、ご祝儀の半返しという考えもないそうで引き出物もそこまで豪華ではなかったりします。
こうしたことも旦那さんは一切知らなかったため、すみれさんは北海道の会費制結婚式の仕組みを紹介するホームページを見せて説明。それでようやく理解してくれたそうです。
「けど、彼は『だったら早くそう言えばいいのに』って自分の非を詫びようとはしませんでした。だから、今度は私がその態度にキレてしまいました(苦笑)。
人がさんざん説明しているのにネットに書かれている情報を見せるまで自分が正しいと信じて疑わず、嫁を非常識な人間だとののしったわけですからこっちだって頭に来ますよ」

会費制でもご祝儀は別に払うべきと譲らない夫

そもそも北海道の結婚式ではご祝儀が不要?
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