「わざわざスピーカーモードで、和彦の母に電話し、電話に出るなり、
『お袋のせいで結婚がダメになりそうだ! どうしてくれる!!』と怒鳴ったんです。慌てて、横から私が事情を説明しました。そうしたら和彦の母は、『実は、愛さんのお父さんに見下されたというのは、お父さん(和彦の父)が感じたこと。だから本当のことは私もわからない。ただ、愛さんのご両親には謝りたい』と……すべてを和彦の父のせいにしてきたんです。

それを聞いた和彦も、『なんだ、親父が悪かったのか。じゃあしょうがないな』と勝手に1人で納得。電話を切って、すがすがしい顔で
『ごめんごめん、親父のいつもの悪い癖だった! お袋は悪くなかった!』と言ってきたんです」
母親の言うことはすべて信じるという、一見マザコンのようで、都合が悪くなったらその母親のことも悪者にしてしまう和彦さん。そして、その母親自身は自分の夫のせいにする……まさに「蛙の子は蛙」だと愛さんは痛感させられました。
「交際していて、和彦と喧嘩することはもちろんありましたが、こんな最低な一面があるとは思ってもみませんでした。この人とは幸せな家庭を築けないと思い、『別れてください』と、それ以外はもう言葉が出てこなかったですね。和彦は土下座して泣きながら謝ってきましたが、もはやそれも白々しく見えました」
その後、和彦さんはおろか、和彦さんのお母さんからも連絡が何度も来たものの、『別れます』ということだけを毎回伝え続けた結果、最近ようやく連絡が来なくなったそうです。
「私の母は事情を知っているのでまだしも、父には別れた経緯を伝えていなくて。父はまさか最初に自分が悪者にされたとは夢にも思っていないので、結婚の話がなくなったことを心底残念がっています」
新しくいい人を見つけたいけれど、自分の男性を見る目に自信がなくなってしまった……と寂しそうに言う愛さん。結婚前に相手の本性を知ることができたのは不幸中の幸いですが、次はいい意味で意外な一面がある男性と巡り合えることを願うばかりです。
―シリーズ「
気になる男性・彼・夫の意外な一面」―
<文/女子SPA!編集部 イラスト/Morimalu>
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