数ヶ月して、自分自身は生活しやすくなりました。徐々（じょじょ）に、パーソナルスペースを離れても平気な状態になりました。ここでやっと、夫との物理的な距離感を縮められる日が増えたように思います。 　近くに行って話し合うことで、夫が嫌いなわけではないと伝わったように感じられます。夫自身も、たくさん考えてくれたのだと推測しています。 　それまでは私の心身ともにダメージが大きかったのも確かですが、それ以上に、夫に心配や迷惑をかけてしまったように思っています。生活環境の変化にこれだけ時間がかかったのが初めてだったのもありますが、それを伝えることの難しさを実感しました。 　それでも私を受け入れてくれた夫には感謝しかありません。発達障害についても、それ以降少しずつ理解を示してくれました。 　私以外にも、困っている当事者、パートナーなどがいらっしゃるかと思います。発達障害を持っていない方にとっては、理解しにくいことが多いかもしれません。それが原因で、揉めてしまうこともあるかもしれません。 　この件では、根気強く向き合ったから解決したように考えています。伝えるのを諦めず、理解するのを諦めないでくれたこと。これが大きかったのではないでしょうか。 　近い存在でなければ、より難しい話になってしまうかもしれませんが、いつか、誰もが生きやすい世界になれば良いなぁと願っています。 ＜文／七海＞