ベッキーがヤバい!太ももむき出しの怪演で炎上から復活
ベッキーのシン・ゴジラ的進化は段階を踏んでいる
ただし、ベッキーのシン・ゴジラ的進化は突然変異ではなく、段階を踏んでいる。 兆しは「エイトレンジャー」シリーズ(12年、14年 堤幸彦監督)。俳優の意外な面を引き出すことが巧い堤演出によって、ベッキーはここですでに今までのイメージを破り、ダークな裏事情をはらんだクールなキレ者役をやっている。記憶が曖昧だが、瞬きをあまりしない設定だったような。 元々ハーフゆえの彫りの深い顔立ちに、くすみのない真っ白い肌、色素の薄い瞳に花のような虹彩がくっきり見えて神秘的なベッキーだから、クールビューティーの役も会っていた。ただこれは、イメージが固定化し過ぎた俳優やタレントが鮮度を保つための作戦のひとつで珍しいものではない。
「麻雀放浪記2020」で新境地
その後、文春砲があった後に出演した「麻雀放浪記2020」(19年白石和彌監督)でベッキーは2役に挑戦する。 ひとりは最強の女流雀士ゆき。斎藤工演じる主人公・坊や哲を家に住まわせ、麻雀を教える色っぽい姐さん(ママと呼ばれている)。もうひとりはAIの美しき麻雀女王ユキ。アンドロイドのような感じで表情を変えない役である。いま幸せいっぱいのベッキーさん、#麻雀放浪記2020 で
— 映画『麻雀放浪記2020』 (@mahjongg2020) February 19, 2019
<<<AI搭載アンドロイド役>>>も演じてくれました。 pic.twitter.com/vLm3s4fdil
みじろぎしないで麻雀をし続けるAIは「エイトレンジャー」のクールビューティーの進化系といっていいかもしれないが、ママは新境地だった。昭和の白いエプロンをつけ、斎藤工にお預けを食らわせ続ける気だるい仕草がたまらない。トーストを食む口元すら見入ってしまったほどである。ベッキーさん、
— 映画『麻雀放浪記2020』 (@mahjongg2020) March 5, 2019
お誕生日おめでとうございます#麻雀放浪記2020 では
こんなお姿も披露してくれます・・ pic.twitter.com/BrzFSz59iE
じつはそんなに変わってないのかもしれない
そこから放たれたら、もはやこわいものなし。フリーダム。そう、実はベッキーが変わったというのは読み違いで、じつはそんなに変わってないのかもしれない。だって、12年の彼女のヒット曲「ヤルキスイッチ」(ベッキー♪#名義)の歌詞を見ても思う。「綺麗に燃え尽きたいの」「飛び込むのよ!今すぐ」などと書いてある。映画『初恋』
— ベッキー (@Becky_bekiko) February 28, 2020
本日公開です。
どうぞよろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/onB9rutvu7
炎上という炎のなかで見事に復活を遂げた
木俣冬
フリーライター。ドラマ、映画、演劇などエンタメ作品に関するルポルタージュ、インタビュー、レビューなどを執筆。ノベライズも手がける。『ネットと朝ドラ』『みんなの朝ドラ』など著書多数、蜷川幸雄『身体的物語論』の企画構成など。Twitter:@kamitonami
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