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発達障害の人たちが語る恋愛の難しさ「相手をメンヘラ化させてしまう…」

恋愛をきっかけに発達障害が発覚

 続いてADHD(注意欠如・多動性障害)について精神科医の司馬理英子氏は次のように解説する。 「ADHDの人は行動力がありますが、衝動的で目の前の楽しみを優先しがち。行きすぎると恋愛に依存したり、多くの異性と関係を持ってしまったりする傾向があります」  その傾向が窺えるエピソードがあった。 「男性と遊ぶのに夢中で、大学の授業がどうでもよくなってしまい、単位を取得できず中退してしまった」(23歳・女性) 「昼と夜で違う男と寝る日もあるほどで、気づくとセフレは2年間で20人超。ハプニングバーに通い、スワッピングにハマって毎週4~5組のカップルとやっていました」(24歳・女性)

大学を中退するほど恋愛に没頭してしまったADHDの加奈さん(仮名)は、現在薬を服用し、男遊びは落ち着いた

 また、衝動性は感情的になりやすい性格の要因にもなる。 「ついカッとなってしまうところがあり、辛抱強く関係を構築するのが苦手です。そのため、関係が長く続かず、離婚歴が多い人も少なくありません。ADHDは言いすぎたら『ゴメンね』と謝りつつも同じことを繰り返してしまいます。ちなみに『何が悪いの? 本当のことじゃん』となることがあるのがASDです」(司馬氏)  ADHDが持つ注意欠如は、いくら好きな相手でもカバーできないようだ。 「名前を覚えるのが苦手で、何かと関連づけて覚えるようにしています。運命を感じる男性と出会えたときに、彼の苗字が偶然、私の通っていた小学校の名前と一緒だったので、すぐに覚えられると思っていたら、小学生のとき隣の席にいた田中くんとなぜかごっちゃになってしまい、後日『田中くん』と呼んでしまいました」(22歳・女性)

発達障害の人同士は惹かれ合いやすい?

 代表的な発達障害は、ほかに読み書きや計算が苦手なSLD(限局性学習障害)があるが、恋愛に影響を及ぼすケースは比較的少ないとされている。 「学校の勉強ができて仕事も成功している社会的地位の高い人が、恋愛で初めて挫折して、自分が発達障害だと気づくケースはよくあります。恋愛は誰しも悩む問題ではありますが、その度合いは障害のない定型の人とは大きく異なります。ただし『発達障害=モテない』というのは間違い。抜群に容姿が整っていたり、社会的に成功していたり、独自のセンスが光っている人もいます。つまり『異常にモテる』か『まったくモテない』かなのです」(吉濱氏)  ちなみに、発達障害者同士は惹かれ合いやすい傾向があると識者3人は指摘。だが、障害の組み合わせによって、相性の良しあしには大きく差があるという。  当然ながら、解説した傾向がまったく該当しない人もいる。発達障害は、個人によって持っている特性がバラバラだからだ。とはいえ、空気を読むのが苦手とされる発達障害者にとって、究極の空気の読み合いともいえる恋愛は、最大の課題かもしれない。
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異常に忘れっぽい…思い出せなかった誕生日
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