流産した人気モデル、病室で泣く写真を公開「ためらう夫に撮ってもらった」
今月初め、第3子のジャック君を妊娠20週で亡くした人気モデルのクリッシー・テイゲン(34)。その出来事から約1か月、投稿サイトにエッセイを寄稿し、当時を振り返った。そこには、大量出血により自らも命を落とす可能性があると告げられたこと、そしてジャック君が亡くなった直後に生々しい写真をSNSに投稿した理由についても綴られている。
夫ジョン・レジェンドとの間に授かった第3子にジャックと名付け、誕生を待ちわびていたクリッシー。夫婦にはすでに2人の子どもがおり、これまでは生まれる前に名前を決めたことはなかったものの、今回はお腹の子をジャックと呼んでいたことを明かしている。
そうしたなか、大量出血して入院。胎盤が子宮の壁から一部剥がれてしまう部分的な常位胎盤早期剥離と診断されたという。
このたびエッセイ投稿サイト「ミディアム」に長文を寄せたクリッシーは、当時の状況をこう振り返っている。
「私は、それまで1か月間安静にしていたわ。私の小さな男の子が、胎児にとってより安全な期間とされている28週までもつようにね。部分的な常位胎盤早期剥離と医師から診断された。治癒して出血が止まることを願っていたわ。けどベッドでは、出血が止まらなかった。軽度だけど一日中続いて、血が溜まって横になっていられなくなるので2、3時間おきにオムツを替えていた」
「出血はひどくなっていったわ。ジャックの周りの羊水がとても少なくなってしまった。浮かぶことが出来ないぐらいにね。液体のレベルがあまりにも低かったから、仰向けに寝ていた時、お腹のあたりで彼の腕や脚を感じることが出来たぐらい」
「病院で数晩過ごした後、私が予想していた通りのことを医師に告げられた。さよならを言う時が来たとね。彼はこれを生き延びることは出来ないし、これ以上続けると私も無理だろうって。私は、何バッグ分も輸血をしていたけど、その効果はなかったの」
「ある晩遅く、朝になったらお別れしようと言われた。最初少し泣いて、その後、涙と鼻水でめちゃくちゃになるほど泣き崩れた。信じ難い深い悲しみの中、息も出来ないほどだった。今これを書いている時も、その痛みを再び感じている。みなさんが写真で見たように酸素マスクが私の鼻と口の上につけられたわ。どうしようもないほど悲しかった」
クリッシーは、ジャック君の遺灰を自宅の木の下にまくつもりだと言う。
「彼は、どのぐらいの間出てくるのを待っていたのかはわからない。そのことは、これからもずっと私を悩ませると思う。書いているだけで涙が出てきそうよ。彼の遺灰は、小さな箱に入っていて、私達の新しい家の木の下にまくことだけは決めているの。彼の部屋も準備していたその家にね」
公に語ることがタブー視されやすい流産や死産の経験。クリッシー以外にも、そんな風潮を変えるべく声を上げたセレブがいる。
アメリカのオバマ前大統領のミシェル夫人は、回顧録のなかで流産の経験を公表し、「自分のせいで失敗したと落ち込んだ」と明かしている。
また、人気俳優のヒュー・ジャックマンは、妻とともに不妊治療に励んだものの、流産に終わったことをTV番組で告白。「なんだか話してはいけないように感じるけど、流産について語ることはいいことだと思う。誰にでもありうることだから」と語っている。
今年1月に自らの流産経験を打ち明けたイギリスの人気司会者アニータ・ラニは、こう強調する。
胎盤が子宮の壁から一部剥がれ、出血が止まらなかった

クリッシー・テイゲン(左)と夫のジョン・レジェンド(右)
出血がそのまま続けば、母体にも危険が及ぶと告げられた
ためらう夫に「とにかく写真を撮ってほしい」と頼んだ
クリッシーは、自身が悲しみに暮れる姿やジャック君とお別れしている様子をあえて写真におさめ、SNSに投稿した。写真公開後には、多くの人々から励ましのメッセージや、同じような経験をした人から「もう1人で抱え込まなくてもいいんだと教えてくれた」といったコメントが寄せられたという。その一方で、「なんでも写真に撮ってSNSでシェアすればいいわけ?」という心ない批判も上がっていた。 クリッシーは、写真の公開に踏み切った理由についても、エッセイにつづっている。 「私は、母と夫に写真を撮ってほしいと頼みました。どれだけ気が進まなかったとしても。夫はすごくためらっていましたが、とにかく撮ってほしいと伝えました。そのとき、夫にはよく理解できなかったのかもしれません。でも私にはわかっていました。この瞬間を永遠に記憶しておく必要があると。結婚式でキスをした瞬間、2人の子供たちが誕生した瞬間と同じように。そして、この事実を人々に伝えるべきであると確信していました」 「この写真を不快に感じ、私がとった行動に納得できない人もいるでしょうけど、それは大した問題ではないのです。私が経験し、決断したことです。何より、この写真は同じような経験をしたり、こういった問題に関心を持っている人々に向けたもの。本当に必要としている人々のために公開したものです。そのほかの人々がどう感じるかは、私にとって重要なことではないのです」
流産の経験をもっとオープンに。声を上げるセレブたち
「そのことについて語るのは、確かに難しいことです。大切な人をなくしているわけですから。亡くしてしまった事実は変わらない。でもそれを声に出すことが重要だと思うのです。だれも口にはしませんが、とても多くの女性がこうした経験をしているのです」 「女性にはすばらしい回復力があり、様々なことをこなす力があります。でもだからといって、“痛みを分かち合えない”というわけではないのです」 <文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>