製作総指揮を兼任するクルーニーがコメディの魅力を思いきり発揮

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ハリウッドスターの仲間内で、ジョージ・クルーニーは最も楽しい人として昔から有名だ。近年は監督業に力を入れ、出演作もシリアスな役が続いたが、『チケット・トゥ・パラダイス』ではコメディの魅力を思いきり発揮する。
クルーニー演じるデビッドと元妻ジョージア(ジュリア・ロバーツ)との関係は最悪。だが、娘がいるために接点は免れない。このふたりのいがみ合いが、最高に笑えるのである。
「僕とジュリアが出会ったのは、『オーシャンズ11』での共演がきっかけだ。あのときはホテルの部屋の床に座って5時間ぐらいふざけた話をしたものだよ。ジュリアとの仕事は、いつもイージーだ」
監督兼脚本家のオル・パーカーは、最初からこのふたりを意識して脚本を書いた。
「オルは、僕とジュリアに同時に脚本を送ってくれた。ジュリアに電話をして、『この脚本、もう読んだ?』と聞くと、彼女は『今、読んでいるところ』と言う。僕が彼女に『君がこの役を演じるのでなければこれはうまくいかないと思う』と言うと、彼女も『同感よ』と言った。そして幸運にも、良い展開になったんだよ」