便秘になったらサラダを食べるな!? 医者が勧める「腸をカラッポにする食材」
女性に多い便秘。お通じがないことによって肌が荒れたり、おなかがポッコリしたり……百害あって一利なし。
便秘をなんとかしようとして、ひたすらサラダやおひたしなどを食べている女性も多いと思います。でも、「ケースによっては大きな間違い」と言うのは、大学病院総合診療科の中でも日本一患者数が多いといわれる東邦大学病院総合診療科教授の瓜田純久先生。
「便秘なので、毎日野菜を大量に食べています。それなのによくなりません」という患者さんが増えているそうです。さっそく、その理由を聞いてみました。

「食物線維を多く含む野菜や根菜などは消化に時間がかかるため、便量を増やし、便秘にいいとされています。しかし、便が大量に溜まっている人が、さらに便のもとになる食物線維を摂ると、腸管内にますます便が貯留して、苦しくなってしまいます。
消化吸収されない食物線維は、大腸まで到達すると、腸内細菌がこれを発酵反応に利用し、ガスを産生します。そのため、便秘で張っているお腹が、さらに張ってしまい、苦しくなることが多いのです。野菜は便秘の予防にはとても有用ですが、便が出なくてつらい人には、逆効果となってしまいます」
便量を増やす食物繊維を含むサラダは便秘に有効な食材であることは間違いなさそうですが、それはあくまで「便秘の予防」として。便秘で苦しんでいるときにサラダをたくさん食べると、食物繊維をたくさん摂ることになり、火に油を注ぐようなもの。
「お通じがないな」と自覚したら、まずは腸の中を空っぽにすることが必要と瓜田先生は言います。そんなときにぴったりの、特製ドリンクがあるそうです。しかも、作り方は超簡単!
「牛乳にはちみつを入れて飲んでみてください。お腹をゴロゴロさせる『乳糖』と、腸内細菌を増やすプレバイオティクスである『オリゴ糖』のダブル効果となり、腸内環境に働きかける特製ドリンクとなります。2~3日、便が出なくてすっきりしないときは、試してみてください」
「はちみつ牛乳」でお通じを改善したあとは、食物繊維を摂って便秘予防。これから薄着になっていく季節、お腹ペタンコで臨みたいですね!
<TEXT/ならこ>
【瓜田純久】
東邦大学医療センター大森病院 総合診療科 教授
医学博士
1958年、青森県北津軽郡鶴田町生まれ。
1985年、東邦大学医学部卒業。関東労災病院消化器科勤務、地元・青森県に瓜田医院開業、東邦大学医療センター大森病院院長補佐などを経て、現職。専攻は内科学、総合診療医学、機能性消化器疾患、内視鏡医学、超音波医学、栄養代謝など。便通異常や腸内ガス研究の第一人者として、これまで1000人以上の患者を診察。「呼気テスト」を臨床検査に取り入れるなど、体内ガスと病気の関係を研究している。新刊『10分のゴロ寝で10年長生きできる!』(扶桑社)が好評発売中!

野菜は便秘予防にはいいけれど
「牛乳+はちみつ」で、まず腸を空っぽにする

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