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アイドルに恋愛させないための芸能プロの“企業努力”とは?

 アイドル商法に「恋愛」は御法度。ついには裁判沙汰になったケースまであります。「交際禁止」の契約を破って熱愛写真が流出しちゃったアイドルを、マネジメント会社が訴え、アイドル側が約65万円の賠償金支払いを命じられたのです(2015年9月18日、東京地裁判決)。  某芸能プロダクション幹部によると、 「恋愛については、20歳までは禁止とか、チームに属している間は禁止とか、事務所によって様々です。弊社では本人に任せていますが、やはり交際が発覚すると面倒なので、普段からいろいろ工夫していますよ」  そこで、どんな工夫をしているのか、芸能プロ関係者に取材してみました。

1)1人になる空き時間を作らせない

「朝から夜中まで仕事のスケジュールをぎっしり詰め、丸一日の仕事が終る頃にはヘトヘト状態にさせるのが基本。家には、寝に帰るだけにさせます」  と言うのは、某人気アイドルの中堅マネージャーです。  でも、そんなスケジュールが続くと顔に疲れが出ちゃうのでは? 「おっしゃる通りで、笑顔が疲れてしまっては仕事になりません。そのため、休憩はマネージャーとともに現場でしっかりとらせ、アイドルの体調や精神面も配慮しつつリフレッシュをさせます。 現場で、アイドルが好きな食べ物やなんかを用意してあるのは、そういう理由からです。決してアイドルがワガママで要求してるのではなく、マネージャーが発注しているんです。 その他、アイドルのランクによりますが、車の送迎をつけて車内でくつろがせる。とにかく、一人になる時間を作らせないということです」

2)直前までスケジュールを教えない

 某人気アイドルの現場に張り付いている「現場マネージャー」によると、「先々のスケジュールをアイドルに教えない。そうするとプライベートな約束ができず、面倒が起きませんから」と言います。 「アイドル本人はもちろん、現場マネージャーの僕も、直前までスケジュールを教えてもらえないんです。一日の仕事が終ってから上司に確認して、やっと次の日のスケジュールが把握できる。自分の休みの日もわからず、マジでキツいです」と苦笑い。  ちなみに、アイドルと男性マネージャーが一緒にいるだけで、素人が「男といた!」とかいって目撃情報や写真をSNSで流してしまう昨今。「だから、常に行動をともにしている僕は、マネージャーとわかるように毎日スーツなんですよ」

3)ヘアメイクなどにイケメンを起用

 女性は恋をするとキレイになるもの。芸能プロの悩みどころは、「恋愛をさせずに、かつ女の子らしさを忘れさせない」ことだそうです。 「そのために、ヘアメイクなどにイケメンを配置して、女心を常に揺さぶるようにしてます。恋愛に発展しないように、ゲイの人を起用することも。そっちの方が、女性の気持ちもわかるし、彼女たちの仕事の悩みを吸い上げてくれますしね」 (某芸能プロ幹部)  この幹部いわく、 「正直、タレントやアイドルが恋愛するとすぐにわかります。 ファッションやメイクが変わってくるし、やたらと携帯電話を気にするようになる。さらに先々のスケジュールを知りたがるようになったら、“これは男ができたな”と警戒しますね。 仕事に支障が出なければいいのですが、今まで恋愛にうとかった分、ちょっとしたことでも心境の変化が表に出てしまう子もいます。つまり、恋愛禁止にする理由は、まずはファンへの配慮、それからマネージメント部分でのコントロールのしやすさです」  恋もできないなんて、アイドルになるのも楽じゃないですね。 <TEXT/平良 種>
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