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主役の広末・内田を喰う高畑淳子の中国人っぷりに拍手!『ナオミとカナコ』が面白い

 毎週木曜22時放送『ナオミとカナコ』(フジテレビ系)が面白い。どこにハマるかといえば、手抜きなし! バーター感がゼロ! の個性が光りまくったキャスティングだ。
『ナオミとカナコ』のサイトより_1

『ナオミとカナコ』のサイト http://www.fujitv.co.jp/naomi-kanako/index.html

高畑の中国人っぷりが最高

 中でも話題を集めているのは、高畑淳子の演じる食料品店経営者の中国人・李朱美社長。派手な衣装に身を包んで、強引に周囲の人間を巻き込んでゆくのだが、なんといっても魅力は、お笑い芸人のコント並みのインパクトを放つ片言の日本語だ。 「困ッテルトキ助ケナイデ 何ガ親友カ?」 「決断ガ 遅レタラ 後悔スルノ自分ダヨ!」  たいていは小田直美(広末涼子)に向けたセリフなのだが、強い口調と迷いのないガツンとくる言い回しは心に染みるものがある。
『ナオミとカナコ』のサイトより_2

『ナオミとカナコ』のサイト上では李社長が日々のモヤモヤをスカッとさせる方法を募集している…。 http://www.fujitv.co.jp/naomi-kanako/gekitai/send.html

アイドル女優2トップの競演に感慨

 その李社長に持っていかれた感のある広末と内田有紀(服部加奈子役)のW主演は、90年代を代表するアイドル女優たちの初共演。夫からDVを受け続ける薄幸な雰囲気を内田有紀がうまく醸し出していて、そのおかげで広末のちょっと強気な役柄が引き立っている。  ふたりがCDを出してアイドル一直線だった約20年前は、日本を代表する女優になるとも、揃ってバツイチになるとも想像できなかったな……(しみじみ)。

クールビューティー・吉田羊が復活

 クールビューティー・吉田羊も戻って来た。加奈子の夫(佐藤隆太)の姉でキャリアウーマンの役なのだが、今後は殺人犯のふたりを追い詰めていくストーリーの鍵を握る存在でもある。やっぱりこの人のちょいSっぷりは観ていて爽快さを通り越して安堵感さえ覚える。李社長にはかなわないが、衣装も派手な原色が多いのは役の意志の強さを表しているんだろうし、その雰囲気がすんなりハマっているのも天晴れ。  平均視聴率は8%だけど、確実に固定ファンを惹きつけている『ナオミとカナコ』。加奈子をDVから解放するため、直美が加奈子と共謀して加奈子の夫の殺害に踏み切るのが本作の主題であり最初のクライマックスなのだが、いよいよ本日放送の回でその殺人シーンが繰り広げられることになる。  殺害後の緊張感溢れる展開も楽しみだが、実力派女優たちが演じる個性豊かなキャラクターにもぜひ注目していただきたい。 <TEXT/スナイパー小林> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【スナイパー小林 プロフィール】 芸能・恋愛コラムニスト、ライター、編集者。ドラマ解説者。女性雑誌、書籍を中心に執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。小学生の頃に見た「毎度お騒がせします」からテレビドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になったアラフォー。
スナイパー小林
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k
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