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顆粒だしはマズくない。でも「無添加」には要注意です

 冷凍ダシより、おいしいです。 だしかつお 時短料理を支える基本アイテムと言えば、「顆粒だしの素」。かつお、いりこ、昆布、鶏ガラ…最近の「あごだし」ブームもあって、ますます商品バリエーションが増えています。しかし、ホンモノと比べて「おいしくない」、「使っていることを言いづらい」といったネガティブイメージを持つことも。  いやいや、それは大きな偏見! 顆粒だしは、ホンモノだしの冷凍よりも数段に美味なんです! そこで今回は、顆粒だしを賢く活用するためにおさえるべき3ポイントをご紹介。だし顆粒の強み・弱みをしっかり知れば、美味しい料理がカンタンに作れてしまいますよ!

(1)「無添加」の意味を正しく知る

だしかつお2 パッケージに「無添加」と書かれている方がおいしい、だなんて考えていませんか? 実はそういう単純理解で失敗するケースも。  そもそも「無添加」という表記は、グルタミン酸ナトリウム(味の素でおなじみ)などの「うま味調味料(化学調味料と言われることも)」を使用しなければ、記載可能。  でも、うま味調味料を使っていなくても、「たん白加水分解物」や「酵母エキス」のような素人ではよくわからない「人工調味料」が入っているケースが多く、本来ないはずの「不自然な旨味」がバッチリ添加されています。  むしろ重要なのは、料理のおいしさを左右する「食塩」の方塩無添加 このだし顆粒には塩分が添加されていませんが、塩添加の場合、なんと顆粒の40%が塩分。これは、ホンモノだしの5~10倍の塩分量で、このようなものを使って味噌汁を作ると、加える味噌の分量がおかしくなってしまいます。  もしくは、レシピ通りに作って「なんだかしょっぱい」と感じる事態に。塩添加のだし顆粒を使い慣れていない場合は、「食塩無添加」を選ぶ方が賢明です。

(2)だし顆粒を組み合わせる⇒旨味の相乗効果を知る

干し貝柱だしの旨味成分は食材によって異なり、大まかに区分すると以下のように。 ●かつお、いりこ、あご⇒イノシン酸 ●昆布⇒グルタミン酸 ●椎茸⇒グアニル酸 ●貝⇒コハク酸 「合わせだし」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、この効果は想像以上。複数の旨味成分を合わせると、1+1=2ではなく、何倍にも旨味がアップすることがわかっています(旨味の相乗効果)。いわゆる「一番だし」とは、かつおと昆布のあわせ技によるものですが、コンブは自らが表に出すぎることなく、相手を引き立ててくれるので、合わせるべき。  他にも、貝のだし「ホタテ」は独特の旨味を持つため、どれと合わせても秀逸です。だし小さじ1を使うなら、2種を半々に入れてみましょう。
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顆粒だしの欠点「香りがイマイチ」を解決するコツ
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