ダイエットの大敵“偽の空腹感”には要注意

奥田弘美氏

奥田弘美氏

ダメだとわかっているはずなのに、ついやってしまう「間食」。特にダイエットを考えている人にとっては大敵です。しかし、私たちが間食を欲してしまう理由さえ理解できればもう同じ失敗を繰り返すことはなくなります。「偽の空腹感こそが、つい間食をしてしまう原因」と、医学的見地から正しく、無理なく継続できるダイエットの方法論を紹介した書籍『何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから』が話題の精神科医、奥田弘美氏は指摘します。

 成人はしっかり1食とったならば、軽いオフィスワークや家事といった日常生活程度の動きでは2~3時間でお腹がすくことはありません。

 しかし、「つい2時間ほど前にちゃんと食べたはずなのに、なぜか小腹がすいた気がする。ずっとデスクワークしていただけなのに」、「しっかり食事をとってまだ少ししかたっていないのに、なぜか胃がもやもやして落ち着かない。大した運動もしていないのに、もうお腹がすいたのかなあ」といった経験はありませんか? これが「偽の空腹感」なのです。

「偽の空腹感」が起こる理由は、主にふたつです。ひとつ目は食事が炭水化物や糖質中心に偏ってしまったことにより、急激な血糖値の上がり下がりが起こったため。たとえば、パンやマフィンだけ、おにぎりだけ、うどんだけといった消化のいい炭水化物だけの食事をとると、急速に血糖値が上昇します。

 そして、そのあと急速に下降します。この血糖値の乱高下によって胃がモヤモヤして空腹になったと脳が誤って感じてしまうことがあるのです。だから炭水化物だけの偏った食事は極力避けなければなりません。

炭水化物 栄養バランスのいい食事は腹持ちがよく「偽の空腹感」が起こりにくいために、太りにくいのです。缶コーヒーと菓子パン、素うどんとおにぎり、カフェでマフィンやスコーンといったメニューを食べて食事にしていた人は、即刻食事内容を見直しましょう。

 もうひとつのパターンは、視覚によって引き起こされる「偽の空腹感」です。食べ物を目にしたとき、その形や色、においなどから「すごく美味しそう」「めったに食べられないから」といった思考がわき起こり、空腹感がないにもかかわらず「小腹がすいた」気分を感じてしまうのです。

 胃袋には食後1~2時間たっていると空きスペースができてきているので、たとえ空腹感がしっかりなくても、そこに新たな食物を入れることが可能なのです。このときは「お腹がすいた」という空腹感ではなく、「胃に入るスペースがある」といった感覚です。

 こうした「偽の空腹感」に惑わされて食べてしまうと、その余分なカロリーはすべて脂肪に転換されていきます。

 では、ダイエットの天敵ともいえる「偽の空腹感」を見分ける方法はないかというと、大切なのは「時間」の感覚です。食事と食事の間隔は成人ならば一般的に5~6時間が普通です。朝6~8時前後に朝食を食べ、正午~13時頃に昼食、18時~20時に夕食というのが平均的な大人の食事時間でしょう。だからもし食後2~3時間もたってないのに空腹感を感じたら、まずは「これは偽物かも?」と疑ってみるべきです。

 たとえば朝7時にしっかり朝食を食べたのに、10時頃にはお腹がすいた感じがする。正午に昼食を一人前きっちり食べたのに、15時頃になんとなく口寂しくなってきた。夕食を19時にちゃんと食べたのに、21時ぐらいに冷蔵庫のプリンを見たら小腹がすいた感じがしてきた……こうした中途半端な時刻に起こる空腹感はほとんどが「偽」です。肉体労働や激しいスポーツなどをしていなければ、「偽の空腹感」にまちがいありません。

 このような「偽の空腹感」が訪れたときは、すぐに口に食べ物を入れず、30分ほど我慢してみます。音楽を聴く、書類を整理する、軽くストレッチをする、メールをチェックする、靴や鍋を磨いてみる、ネットニュースやSNSを覗く、好きな歌を一曲熱唱する……といった気を紛らわす行動をするのがコツです。

 そうするとそれをやっているうちに脳が正常な感覚を取り戻し、「偽の空腹感」ならば自然に収まっていることが多いのです。

 どうしても胃がざわざわとして落ち着かない、イライラするというのであれば、ノンシュガーのコーヒーや紅茶、お茶といった飲み物を飲む、ノンカロリーの炭酸水やレモン水を飲む、シュガーレスガムやおやつ昆布をかむといったカロリーの極力少ないものを口にしてみましょう。

「偽の空腹感」は体がエネルギーを使い切って、カロリーを要求しているわけではないため、ノンシュガーやノンカロリーの食べ物で十分抑えることができます。「空腹感の真偽」をしっかり区別して、その誘惑に負けて安易に間食しないようになると自然と健康的でスリムな体型に近づいていきます。

<取材・文/女子SPA!編集部>

【奥田弘美氏】
精神科医師(精神保健指定医)、日本医師会認定産業医、作家。少女時代に肥満のため「ブー」というあだ名を付けられ傷ついた経験から、「どうしたら太らない食べ方ができるか?」というテーマで若い頃からダイエット研究に熱中。医師として安全なダイエット法を吟味しながら、精神科医としての視点で「太らない人の食べ方」を考察した結果、「考え方」、「脳の使い方」に大きな違いがあることに気づき独自のダイエット法を体系づける。本書のダイエット法を自ら実践した結果、2児の出産を経て45歳を過ぎてもBMI20、洋服は常にS~Mサイズの健康スリム体型を維持している。現在は精神科医・産業医として都内20か所の企業にて、日々多数のビジネスパーソンの心身のトータルケアを行うほか、銀座スキンクリニックではカウンセリングルームを持ちメンタルケアコーチングやダイエットコーチングを実施。心のストレスケアとともに行う安全で実践しやすいダイエット法には定評があり、ビジネスパーソンのメタボ解消や女性の健康ダイエットを日々サポートしている。

何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから

精神科医が教える「脳で痩せる方法論」

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