「VHOワイヤー療法」は、ワイヤーで爪の両端を引き上げて矯正する方法です。2本のワイヤーを爪の両サイドに引っ掛けて、真ん中でねじって巻き上げていきます。

ワイヤーの差込時や巻き上げ時に軽い痛みを伴うことがあるとの説明でしたが、筆者は「まだ準備中かな?」と思っているうちに終了していたほど、
まったく痛みはありませんでした。

調整が完了したら、ねじり部分を人工爪でカバーして施術は終了。
10分程度のあっという間の出来事でした。

食い込んでいた爪が浮いています
恐る恐る地面に足をついてみたところ、爪がなくなったのかと思うくらい食い込み感ゼロ!!!
ワイヤーを着けている違和感もなく、施術から2か月経った現在も、巻き爪で悩んでいた日々がウソのように快適な毎日です。
ただ……爪の成長とともにワイヤーが上がっていくので、いずれは外れてしまいます。インソールによるサポートで巻き具合が改善される可能性はあるものの、ワイヤーが外れた後に巻き爪が再発するリスクもあるとのこと。
外れるたび新たにワイヤーを装着しなおせばこの快適がずっと続きますが、
VHOワイヤー療法は保険外診療で1万円ほどかかるので、お財布事情が許す方だけに限られてしまいそうです。うぅん、悩ましい。
「フェノール法」は、丸まった爪の両端を切除して、物理的に食い込む爪をなくす手術です。

線に沿ってカットしていきます
除去した部分はフェノールという薬剤で爪母細胞(爪が生える根本の細胞)の活動を止めるため、新たに爪が生えてくる心配もありません。
保険適用の手術なので、3割負担の方で8000円程度。VHO療法よりリーズナブルに受けられます。

まずはカットする部分を決めて線を引き、足の親指の付け根に部分麻酔をかけます。麻酔が効いてきたら輪ゴムで止血し、爪の両端を線に沿って切除。
取り除いた爪の根元部分にフェノールを塗布して施術は終了です。
麻酔が効くまでの時間を含めても20分足らずで終わりました。

手術直後。食い込んでいた爪の両サイドがなくなりました
施術中は麻酔が効いているので当然痛みはなく、親指の感覚がない違和感はあるものの、
スニーカーを履いて歩いて帰宅することもできました。
帰宅後は、施術当日から入浴して患部を洗い、化膿止めの薬を塗ります。
除去した爪の付け根部分まできれいに洗って薬を塗らないといけないので、爪の両サイドの皮膚をめくるという、患部を触る恐怖が押し寄せます。ただ、麻酔の効果は約24時間持続するとのことで、いちばん痛みの強い期間でも無痛で洗える……はずでした。
というのも、筆者は麻酔が効きにくい体質らしく、かつて親知らずの抜歯では途中で麻酔が切れ、帝王切開も急遽麻酔を追加したほど。今回も施術から6時間ほど経過したあたりで、わずかにピリピリとした痛みを感じるようになりました。そのため洗浄は少し痛かったです。

手術当日の夜の様子。これまで食い込んでいた爪の跡がくっきり残っています
麻酔が完全に切れたあとも、歩くなど親指に負荷がかかると鈍い痛みを感じましたが、日常生活に支障はありませんでした。
その痛みも2週間ほどでなくなり、そのころには、巻き爪だったことはおろか、手術したことさえも忘れるくらい、超・快・適! 結論からいうと、麻酔の注射が一番痛かったです……。