「光源氏くん」“中ちゃん”で魅力爆発の桐山漣。35歳までの活躍総まとめ
「自分は引き立て役」と苦しむ演技が共感を誘った
太陽のような輝きを放つ光源氏に対し、中将の光はまさに月のそれ。まばゆさとはまた違う、澄んだ光で周囲を包む。第7話で、自分が『源氏物語』に登場するの創作上の人物であり、しかも光源氏の引き立て役、添え物だと知った中将。その苦しみが視聴者の共感を誘った。そして最終回、「己とは何ぞ」と悩んだ中将は、現世で生きることを決意する。
桐山漣、ここ数年でグンと増した大人の余裕と色気
2月に35歳になった桐山。昔から独特の色気を持っていたが、年齢を重ねたことで、その色気が熟成されて艶やかに。さらに大人の余裕と優しさを伴うようになってきた。見た目だけでいえば、中将役を演じることは、5年前の桐山でも問題なかった。だが、今の桐山だからこそ含み得た魅力が、確実に、中将をより一層愛すべきキャラクターに育てた。 今だから、高貴な紫をベースにした“中ちゃん”の平安装束はもちろん、烏帽子にヒョウ柄というとんでもない取り合わせをも品良く着こなし、コメディと自己探求というテーマを担えた。“中ちゃん”のスピンオフはもちろんのこと、俳優・桐山漣のこの先が楽しみだ。快進撃は始まったばかりなのかもしれない。 <文/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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