で、私たちはというと……。前述したように、カウンセリングに行く機会はありませんでした。 　セックスレスが始まった頃も、いよいよ夫婦仲が険悪になってきた頃も、離婚に踏み切れなかった私は、何度も夫をマリッジカウンセリングに誘ってみました。 　しかし夫は、私とは再婚だったこと、カウンセリングは1度目の結婚時に経験済みで、以前から「あんなものアテにならないよ、ムカつくだけ」と言っていたこともあって、最後まで理解を示してくれなかったのです。 　そのくせ関係修復に必死な私が「子どもを作ることも考えてみましょうよ」と提案すると、鼻で笑いながら「セックスしてもいないのに？」と返してくる底意地の悪さったら！ 　夫婦間のセックスレスが原因で彼が不倫に走ったのか、不倫が原因で私たちがレスに陥ったのか、卵が先かニワトリが先かは今となっては不明です。 　結局、夫の不倫が離婚の最終的な原因となったわけですが、彼が最後までカウンセリングにも話し合いにも熱心になってくれなかったのは、外に他の女がいてセックスはそちらで満足していたからなのですよね。 　後から思えばレスが始まった時点で、結婚生活には潔くピリオドを打つべきでした。アメリカには「セックス・ファースト」、つまり「セックスがなければ夫婦じゃない」という考えが染み付いている人が多いのですから。 ―私の国際離婚日記― ＜文／左近サクラ＞