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三浦春馬さん、歌手としての壮絶な緊張感。8月の新譜リリースを前に…

自宅でのインスタライブも全力で熱唱

 そのストイックな姿勢は、インスタライブで披露したゆずの「からっぽ」の弾き語りでも変わることはありませんでした。一人きりの部屋でカメラに向かい、あそこまで全力で歌う動画は、他に知りません。  ほぼプライベートなのにも関わらず、まるでスタジアムライブかのように大声を張り上げて歌う。コロナ禍で自室からライブを配信するミュージシャンが増える中、ここまで生々しいパフォーマンスは稀です。  それでも、ややもすれば独りよがりに没入してしまいがちな熱唱も、ギリギリのところで“ショー”に踏みとどまらせる節度の存在。三浦さんの「からっぽ」は、自己に対する厳しさと、それを外から整える冷静な耳によって、とてもチャーミングに響きました。  まだまだ、色んなタイプの曲で、彼の歌を聴いてみたかった。改めて、哀悼の意を表します。 <文/音楽批評・石黒隆之>
石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。いつかストリートピアノで「お富さん」(春日八郎)を弾きたい。Twitter: @TakayukiIshigu4
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