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子育てを実家に頼ることを嫌う夫。ミゾが深まった夫婦の情景

 子育ては大変だ。夫が会社員なら、当然、会社に拘束される時間は短くない。どんなに夫も家事育児をしたいと思っても、時間的なむずかしさはある。共働きなら、さらに女性の負担は増えていく。  そんなとき、妻の実家が近ければ、妻も心置きなく手伝ってもらうことができる。ただ、それを夫がどう思うかは別問題なのかもしれない。
実家の母と子と孫、三世代家族

写真はイメージです(以下同じ)

 今回は、自身の実家を頼るのを、夫がよく思わないという女性に話を聞いた。

2人の子育て、実家の両親がいて助かった

 マイコさん(40歳)は、32歳のとき3歳年上の男性と結婚した。仕事関係で知り合い、2年ほどつきあって一緒になった。 「彼は地方出身で私は東京。実家から電車で2駅のところに新居を構えました。都内だったらどこに住んでも同じ。だったら実家の近くが便利ですから。  夫は私の実家に近すぎることでちょっとためらったみたいですが、会社にも近くなるからと説得したんです」  34歳で長女を出産、その2年後に次女が生まれた。マイコさんも仕事を続けていたので、ふたりと保育園に預け、仕事と家庭を両立させようとがんばった。 「もちろん夫にも同じようにしてほしかったし、夫もその気はあるのですが、彼はとある業種の営業。本当に忙しいんです。結婚前から仕事のことはよく聞いていたので、とても早く帰ってきて子どものめんどうを見てとは言えない。出張も多いですしね」  ときには月に10日くらいは出張していることもあるという。そんなとき、マイコさんが頼るのは実家である。 「夫が出張でいないときは、母に泊まりに来てもらったりもします。そうしないととてもじゃないけど、小さい子をひとりで仕事をしながら育てるなんて無理ですもん」

母の前で不機嫌丸出しの夫

夫婦喧嘩 夫がいるときも、保育園のお迎えを母に頼むことはある。あるとき、夫の帰宅が遅いと聞いているところへ彼女自身も残業が入ってしまい、母に迎えを頼んだ。 「ついでに夕飯も母に作ってもらって(笑)。甘え放題ですが、やってくれるからつい。  帰宅して食事をしていたら、遅いはずの夫が帰ってきたんですよ。『あら、早かったのね。一緒に食べよう』と声をかけたんですが、夫はなぜか不機嫌丸出し。母は気を遣って、ろくに食べずに帰っていきました。夫は母の作った食事を無視してカップラーメンを食べている。  子どもが寝てから、どうしたのと聞いたら、夫は『実家を頼るのもいいかげんにしたら』と冷たいひと言。ひとりじゃどうにもならないと言うと、ベビーシッターでも雇えばいい、と。他人に子どもを預けるのは怖いですからね。でも夫はずっと不機嫌なままでした」  とはいえ、実際には誰かの手を借りないとどうにもならないので、それからも彼女は実家の母にべったりと頼っていた。
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ついに夫がキレて
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