コロナ貧困に苦しむ女性たち。31歳で「嫌だけど」手を出した“仕事”
エスカレートするコロナ禍の貧困問題
コロナ禍で「女性の貧困問題」がその勢いを増している。
8月の労働力調査によれば、25~34歳の女性の完全失業率が4.7%に上昇し、約5年ぶりの高水準となった。女性の労働問題に詳しいジャーナリストの竹信三恵子氏は次のように語る。
「打撃を受けた飲食業・観光業・小売業の従事者のうち約6割が女性であり、その多くが非正規。現状、女性は何かあればクビを切れる、雇用の調整弁にされている。特に今回は対人サービスが得意領域である“女性”の特性がコロナ禍で裏目に出てしまった形です」
コロナ禍で女性が追い詰められているのには構造的な問題もある。
「日本では“夫”や“親”というセーフティネットありきのイメージで女性の賃金や労働形態が出来上がっている。独立して生きる女性が増えた現代社会において、日本の労働環境が追いついていないという現状が如実に表れた形です」
打開策となる助成金も、制度をつくるだけでは不十分だという。
「たとえばシングルマザーには助成金を受けると“貧しい”として子どもが指さされるのを恐れる人もいる。公的機関による適切な助言や支えが必要なのですが、公務員削減で手が回っていません」
女性の自殺率が急増
1
2



