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彼氏に豚と言われた私は「DVを受けて当然」と思いこんでいた

なぜおかしな彼に引っかかってしまったの?

 おかしな男から無事逃げ切った光さん。現在は普通の男性と平和な恋愛を楽しんでいるそうですが、改めて「どうしてそんな、見るからにおかしな男性に引っかかったんですか?」と質問すると、そこには自分自身のコンプレックスが大きく関係していた気がすると自己分析します。 就活「彼に惹かれた部分ですが、彼は国立大卒でマスコミ関係者でした。私は大学受験で失敗して志望する大学に入れず、また就職では大学のレベルが足りなくて、テレビ局など大手マスコミ系企業の就職に失敗しました。二度の挫折から学歴と職業についてのコンプレックスがずっとあって、その反動から付き合う男性はとにかく高学歴の人を選んでいました」  長身で色白、ぱっと見はモデルの市川実和子さんのような、アンニュイな雰囲気の光さん。仕事について淡々と話す姿は聡明に見え、まさかそんなコンプレックスを抱えているとは思いませんでした。  しかし男性遍歴を聞くと、出身大学が東工大、早稲田、東大、立命館と、高学歴のオンパレード。彼らの就職先も大手マスコミや大学の研究室といった、“狭き門”の職業が多かったです。 「純一が結婚願望もあると言っていたのもあり、私は完全に条件で彼に惹かれていました。でも改めて考えると、条件で選んだ相手ほど、付き合った時点で自分から上下関係を作ってしまっていたんですよね。もちろん私が下で、相手へお伺いを立てるように接するんです」

パートナーとの間に上下関係を作らない

「純一と別れた後、友達関係をなんとか再開できた元カレがいたので、私と別れた原因をフィードバックしてもらいました。そしたら『仕事の話をしている時は楽しかったけど、付き合ったら自分の意志を主張しなくなって、だんだん楽しい話もできなくなってしまった』と言ってきた男性がいました。正直言うと、自分の気持ちを彼氏にどう主張したらいいのか、今も手探りな部分はあります」 モラハラ 上下関係 純一さんの性格に問題があったのは言わずもがなですが、DVやモラハラといった支配的な要素は、パートナーの性格や接し方によって、より強く引き出される側面があります(だからといって、被害に遭う方が悪いわけでは決してありません!)。  光さんの場合、早い段階で無意識に自分の立ち位置を“下”にして相手にマウントを取らせたことで、純一さんのモラハラ気質や洗脳要素をさらに助長していたのかもしれません。  ここまでわかりやすい被害に合うケースはあまり聞きませんが、女性の中にはどうしても旧時代の男尊女卑的な価値観を引きずっている人がいて、本来対等なはずの男性の“下”に位置取り、支配欲を無意識的に引き出しているケースがあります。  またそれを求める男性もまだまだ一定数いるように思います。双方がそれで幸せなら外野がどうこう言うものではありませんが、コンプレックスや自己肯定感の低さは、そうした歪んだ関係性に自分を置いてしまうリスクを高めることは、知識として誰しもが知っておいても良いのかもしれません。 <取材・文/おおしまりえ>
おおしまりえ
コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:@utena0518
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