Vol.20-2「子供がいない結婚に意味はあるの?」不妊治療を諦めた夫婦の残酷な結末
言語化できなかった「後ろめたさ」
石岡さんの“人として本来は”に異論はあったが、飲み込んだ。
「咲は僕の本心を見透かしたんでしょう。あなたは子供がいない人生を引き受ける覚悟がないのに、そう言ってるよね? と。その通りです。僕、あの時から心のどこかで予感してたんですよ。子供がいない人生って、たぶん暇だなって」
「すべて予測可能」という絶望
稲田豊史
編集者/ライター。1974年生まれ。映画配給会社、出版社を経て2013年よりフリーランス。著書に『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)、『オトメゴコロスタディーズ』(サイゾー)『ぼくたちの離婚』(角川新書)、コミック『ぼくたちの離婚1~2』(漫画:雨群、集英社)(漫画:雨群、集英社)、『ドラがたり のび太系男子と藤子・F・不二雄の時代』(PLANETS)、『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)がある。【WEB】inadatoyoshi.com 【Twitter】@Yutaka_Kasuga


