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女優サヘル・ローズ「中3のとき、“死のう”と決意し学校を早退した」

無理やり生かされていると思っていた

無理やり生かされていると思っていた

『女たち』より

――そして、生きるという方向へ転換できた。 サヘル「はい。母がいたから。それまで、どこかで無理やり生かされていると思っていたし、応援が息苦しかったり、『なんでわかってくれないんだろう。私を見てくれていない』と苦しく感じていました。でもあのとき、母が心から私のことを見て、私のために一生懸命生きてくれていたことを実感しました。本当に一生懸命背中を押してくれていたことを知ったんです」

過去を語ることが、自分の首を絞めることにもなった

――現在、サヘルさんは子どもたちのためにNGOなどでも活動されていますが、キャリアを重ねて知名度を上げることは、そうした活動にプラスになるのと同時に、こうして生い立ちを振り返り続けることは辛くないですか? 質問しておいてすみません。 過去を語ることが、自分の首を絞めることにもなったサヘル「辛いです(苦笑)。このお仕事を始めたときは、自分の経験を話すことで、同じ経験を持っている子や、置き去りにされている子、養子縁組を考えたり、里親になっている大人たちにもプラスになればいいと思っていました。それがいざ蓋を開けてみると、それが自分の首を絞めることにもなった。  生い立ちを話すことで、“孤児院出身のサヘル・ローズ”になってしまった。その過去は一生ついてまわります。正直、苦しいです。でも、その痛みを隠すと、自分は救われるかもしれないけれど、人を救うこともできない。子どもたちも自分のことを話してはくれません。自分の弱さを提示することは、『この人はこう傷ついてきたんだ、でもこう生きていくことができるんだ』と、誰かを生かすプラスになれる。  国での出来事も、日本に来ていじめや差別にあったことも、マイナスに思えばいくらでもマイナスに思えます。けれど、それでは一向に景色は変わらないし、むしろ沈んでいくだけ。私は未来をプラスに転換していきたい。  だから今は、胸を張って自分の経験を話したいですし、女優としても、過去の経験があるからこそ、人とは違った角度で物事を見られたり、私にしかできない表現もできます。今回の『女たち』にしてもそうです。昔は苦しかったことを、今の強みに変えたいと思っています」
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親がいない子たちの映画を作りたい
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