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俳優・磯村勇斗「俳優という仕事にゴールはないし、正解もないと思う」

「情熱大陸」で明かした”悩み”と”その後”

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「情熱大陸」出演後のエピソードを明かす磯村勇斗さん

――今年3月の「情熱大陸」では、作品が重なりすぎて「このままでは俳優として腐ってしまう」「自分は俳優に向いていない」と吐露されていましたよね。その悩みは今もありますか? 磯村:そういったモヤモヤした思いは、確かにあの密着の頃はありました。作品がいくつも重なり、自分のことでいっぱいになっていたところはあるので、だからそういう言葉が出てきていたと思うのですが、実は番組の後半ではちゃんと思いを言っていたんですよね。車の中で「俳優をやっていて楽しいですか?」というくだりのあと、「……」で終わっているのですが、あの後ちゃんと話をしているんですよ(笑)。 ――実際は、それほど思いつめてはいない? 磯村:いえ、もちろんあの時は、迷いはありました。でも、そういう時期も必要だと思っていたので、苦しい経験みたいなものは怖くはなかったですし、先が見えないことも全然怖くないんです。人生を長く見た場合、当たり前にあることだと思うんですよ。なのであの時底辺にいたとしたら、今は少し登って行って、周囲もゆっくりと見られるようになっています。 一度そこまでハードなスケジュールを経験しているので、次に似たような状態になっても余裕をもって現場に入れる気がします。今はわりと明るく、前に進めています。苦しいことがあってもいいわけなので、まったくマイナスに考えているわけではないんです。成長しました(笑)。 ――煮詰まった時などはどう打開しますか? リフレッシュ法などはありますか? 演じ屋_磯村勇斗さん_5磯村:僕はサウナです。定期的にサウナに行くことによって、一度無になります。その無の時間がすごく大事だなと思っていて、何も考えない時間を5分でも作れるかどうかで、だいぶ心に余裕が出きるというか、サウナがとても大事な場所ですね。映画館で映画鑑賞でもいいのですが、脳に何も入れないほうがいいんです。休ませることも大事かもしれない。あとはゲーム。これも無になれます。 ――その延長で、今何かしたいことはありますか? 磯村:それはもう海外旅行ですね。僕はまだアメリカ圏ではハワイしか行ったことがないので、欧米のアートやエンターテインメントに触れることで、何か感覚が変わるかもしれない。インプットがたくさんできるところに行きたいです。海外に行くと自分がいかに狭いところで生きているかが分かるので、せっかくなら様々な国に行って、色々なことを経験したいですね。

俳優という職業

演じ屋_磯村勇斗さん_6――今、仕事をする上で心がけていることは何でしょうか? 磯村:楽しむことですかね。 ――それは、仕事なので、ある種難しいですよね。 磯村:難しいですよね。でも、やっとそう思うようになってきたんです。「情熱大陸」の密着期間はわりと時間や作品に追われていて、あの期間 = 苦しいみたいなイメージのようですが(笑)、今も作品が重なっている時はあって、楽しもうくらいのスタンスでいます。もちろんそれは、手を抜くという意味ではなく、そうすることで少し視野が広がり、楽になるんですよね。やっぱり自分自身が楽しめているほうが、画面越しにも伝わる気がします。 ――そう思うようになったきっかけがあったのでしょうか? 磯村:一か月くらい前に突然、ですかね。最近の話なんですよ。でも、そうなったのは、苦しい時期を一度経験したからだと思うんです。きっと俳優って、そういうことの繰り返しなんですよね。あの時1回を経験したから、強くなっているので、気持ちにも余裕ができている。あの時の苦しい思いがあるから、自分はまだやれるという自信になっている。もっと大きな壁が来たら同じようにもがき苦しむけれど、きっとその先に願いが叶ったり、目標を達成できることになるんだと思うんです。 ――俳優の目標達成や成功って何でしょうか? 演じ屋_磯村勇斗さん_7磯村:何でしょうかね。ハリウッドスターなら豪邸を買うとかわかりやすい成功の形があると思うのですが、俳優の成功は分からないかなあ。たとえば亡くなる前、「明日が山場です」となった時に、どれだけたくさんの俳優たちが僕を囲んでくれているかで「オレ、成功したなあ」と思うかもしれない(笑)。やっていてよかったと思うかもしれない。それが成功かどうかも今はわからないですが、僕らは永遠にやっていかなければならないし、いろいろなことを常日頃、探究しなくてはいけない。かと言って、分かりやすいゴールもない。結果的には、どれだけ名作を人の心に残せたかになると思うんですよね。そう思って日々、探究していきます。 スタイリング:笠井時夢/Tom Kasai ヘアメイク:佐藤友勝/Tomokatsu Sato <取材・文・撮影/トキタタカシ>
トキタタカシ
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。
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