1 鼻から息を吸う。
2 口からゆっくり息を吐く。
3 次は3秒吸って、6秒吐く。
4 おへその下に手をあてて、お腹が膨らむのを感じる。
5 吸う→吐くの切り替えで、ちょっとだけ息を止めてみる。
腹式呼吸を繰り返し、腹筋が動くのを意識するだけで体があたたまってきませんか。深く呼吸をすると背筋が伸び、気分も前向きになってきますよね。気分が高揚してきたところで、さっそく声を出してみましょう。やりかたを、本書からまとめてみました。
1 基本の「あいうえお(母音)」から吐く息にのせて、短く音を出す。おおげさなくらい口の形をはっきりつくってから、声を出す。さらに、できるだけ大きく口をあける。
2 長い音を出す。「あー」と伸ばしてみる。最終的には、30秒くらいまで伸ばすことができれば上出来。大事なのはあきらめず息を吐ききること。
私もやってみましたが、顔の筋肉がほぐれて、気のせいか表情も生き生きしてきました。アナウンサーの方や歌手の方が若々しいのは、正しい発声が身についているおかげなのでしょうか。
時間にしてほんの数分ですが、短い音、長い音、ともに異なった疲労感を味わいました。カラオケで歌い終わった後に、消費カロリーが表示されますよね。歌うだけでカロリーが消費されるの? と不思議だったのですが、今回本書のメソッドでそれが理解できました。音読って、全身運動に成り得るのです。
本書には、庄野俊哉氏が指導するCDが付いています。「話し方で大切なのは『間・スピード・音量』」と本書が言うように、あなただけの声の魅力が必ずあります。マスクを取ったら美声&美顔&美しい話し方を目指して、1日3分の音読を習慣にしてみませんか。
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小説家・森美樹のブックレビュー―
<文/森美樹>