弟のお腹が鳴ると同時に母親が怒鳴り出す最悪の状況に。どうにかして場を持ちこたえようとしましたが、何人かの参列者からは笑い声が聞こえてしました。 「神前で指輪を交換するという神聖な場で、弟のお腹の音と母親の怒鳴り声のコラボ。本来感動するはずの指輪交換ですが、私は恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にしてしまいました。 　心のなかでは『お願いだからやめて……』と願うばかりでした。家族の天然な姿が夫側の親戚にも公開されてしまい、周りからはクスクスと笑い声が聞こえてきました。これ以上にない苦痛で、その場から逃げたい気持ちでいっぱいでした」 　秋田さんは家族が天然であることを夫には隠し通すつもりでいましたが、結局バレてしまうことに。さらに、結婚式での出来事は身内だけでなく近所にも知れ渡ることとなり、笑い話として受け継がれるのでした。 「今となっては笑い話ですが、それでもあのときの恥ずかしさは忘れられません」 　めったにない結婚式を経験した秋田さんは、もう一度やり直したいと心から願うのでした。 【他の回を読む】⇒シリーズ「結婚式の悲喜こもごも」の一覧はこちらへ 【他のエピソードを読む】⇒「実録！私の人生、泣き笑い」の一覧へ ＜取材・文／Honoka Yamasaki　イラスト／朝倉千夏＞