『ミステリと言う勿れ』伊藤沙莉、どんな役を演じても“絶対に嫌われない”魔法
「いるいるこういう子」と思わせる表現が秀逸
ドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ系)で演じた、主人公・晶(新垣結衣)と同じ職場で働く松任谷夢子もまたしかり。やる気がなく、責任のある仕事はするりと晶に押し付けます。ままならない現実をリアルに描いた本作に、伊藤が見事に軽妙さを加えていたのも印象的でした。 仕事はできなくてもムードメーカーとして場を和ませ……でも時々妙に説得力のある言葉を口にする。なんだか、自分の隣にもいそうな佇まいなのです。 伊藤が人気を集めるのは、その役のダメなところも受け止め、きちんと表現した上で、“憎めない”という天性の魅力を加えているからかもしれません。
伊藤沙莉の“引き算”が光る『ミステリと言う勿れ』
バラエティでの自然体な彼女も、CMでの親しみやすい彼女も魅力的。でも、やはり俳優・伊藤沙莉の活躍が何より楽しみでなりません。『ミステリと言う勿れ』でも、この先の出演作でも欠かせない役者としてさまざまな顔を見せて欲しいと思います。 <文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
tricle.ltd所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201
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