『最強レスラー数珠つなぎ・女子レスラー編』として始めたこの連載。レスラーに自分以外で最強だと思うレスラーを指名してもらい、次はそのレスラーにインタビューをするというスタイルです。インタビューの最後には「強さとはなにか？」という質問をぶつけます。白川未奈、中野たむ、岩谷麻優、林下詩美、そしてジュリア。 　彼女たちが語る言葉には、説得力がありました。女子プロレスのリングには、女の夢、努力、絆、嫉妬、生きづらさ、報われなさ、それでも諦めない心――つまりわたしたち女の”リアル”が詰まっていると思いました。女子プロレスの魅力をもっと女性たちに伝えたい。そんな思いから、わたしと黒田さんは『女の答えはリングにある』という本を作ることを決めました。 　WEB連載後もわたしたちの旅は続き、本書には朱里、長与千種、彩羽匠、DASH・チサコ、橋本千紘のインタビューを収録しています。彼女たちに共感することもしないこともあって、でも取材がめちゃくちゃ楽しい。思うようにいかないこともたくさんありました。何度も筆が止まりそうになった。心身を壊したこともあった。それでもわたしと黒田さんは、「強さとはなにか？」を考え続けました。 　強さとはなにか――。その答えはまだ見つかっていません。しかしこの1年間、人と本気で向き合い、ぶつかり合い、女子プロレスに勇気をもらい、これからも文章を書き続けていけるような気がしています。