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ネクストブレイク俳優・高橋文哉が奥ゆかしく、美しい!『悪女』で光る魅力

板についてきた後輩キャラ

 とはいえ、麻理鈴は、向井理演じる通称T.Oさんに想いを寄せている。山瀬は、イニシャルが同じ企画開発部の小野忠(鈴木伸之)だと完全に誤解しているのだ。配属初日、残業する麻理鈴にハンバーガーを差し入れしようと思ったのに、小野に先を越された山瀬が悲しげな表情を浮かべる。  翌日、クライアントへの提案ミーティングでは、新卒の意見を尊重しつつ、独善的な舵取りをする小野に対して、山瀬がやや驚きの表情を浮かべる瞬間が見逃せない。こんな場面でさえ、パソコンの画面ライトが青白く高橋の顔を照らし出し、圧倒的に美しい瞳が一瞬輝く。驚きと期待に満ちたナチュラルでいて、計算され尽くした細やかな演技力。なんてスペックの高い演技をしてくれるんだ!  そのあとの呑み会では、小野に対する悪口合戦が繰り広げられる。何やらスマートなビジネス用語を並べ立てて小野の価値観の古さを批判する山瀬に対して、麻理鈴が意外にも擁護する。  憶測が深まってムカッとした山瀬がビールジョッキをぐびぐび。『着飾る恋には理由があって』では、まだ単純に可愛らしい犬系後輩キャラに過ぎなかった彼も、ビールに酔い、先輩に対する愚痴をこぼすように。後輩キャラがだいぶ板についてきたなと思う。  最終回まで、高橋の後輩キャラは、どれだけだだ漏れ状態になるのだろうか!? <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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