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38歳の怪演女優・松本若菜、ブレイクのわけ。性悪女もセクシー不倫妻も演じきる

松本の実力が開花した映画『愚行録』

松本の女優としての大きな魅力は、役に与える“リアリティ”です。人間味といっても良いかも知れません。一見、嫌味な女、性格が悪そうな女、偏屈な女であったとしても、どこか憎めない……嫌いになれない。『やんごとなき一族』の美保子もまさにそれです!スタイルもよくて美人なのに、野心丸出しで自分の欲望に忠実。強烈なキャラクターですが、松本により人間らしさと愛らしさが加わったことで、観る人に嫌われない役に仕上がっているのだと思います。
そんな松本の実力が開花した作品は、2017年の映画『愚行録』ではないでしょうか。妻夫木聡演じる週刊誌の記者が、未解決の一家惨殺事件の真相を追うなかで、理想の家族と思われた被害者一家の実像が明らかになっていくという物語。松本が演じたのは、殺されたエリート一家の妻であり、大学時代はマドンナ的存在の女性でした。美人で完璧……一見悪意もないのに、大学内のマウントトップに上り詰める女子大生の嫌らしさを見事に表現。 この作品自体が、人間の弱い部分や嫌らしさを題材にした傑作で、妻夫木聡、満島ひかり、小出恵介、臼田あさ美、中村倫也がもの凄い人間味あふれるキャラクターを演じて話題になりました。そのなかでも、松本は第39回ヨコハマ映画祭 助演女優賞を受賞。彼女の魅力を語るには欠かせない作品になっています。

『復讐の未亡人』でも松本の魅力が一段と爆発

そんな松本は、7月から放送のドラマ『復讐の未亡人』(テレビ東京)で初主演を務めます。愛する夫が自殺に追い込まれた真相を調べ、復讐を果たそうとする未亡人役。すでにParaviの先行配信で観られるのですが、松本の魅力がまた一段と爆発する作品に仕上がっていて必見です!
『復讐の未亡人』

(画像:『復讐の未亡人』テレビ東京公式サイトより)

多岐にわたるキャラクターを演じ分け、私たちを魅了する松本からますます目が離せそうにありません。 <文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201
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