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「双子ベビーカー乗車拒否だけじゃない」双子育児の“過酷さ”が想像以上だった

つらいときは「つらい」と口に出して、声を上げて

──僕自身も双子を育てている立場として、ベビーカーがスーパーマーケットのレジを通過できなかったり、マンションのエレベーターに入らなかった苦い思い出があります。 秋澤:やっぱり当事者にならないとわからないことってありますからね。知らない人からすると「なんでスーパーに子どもなんて連れてくる必要があるんだ?」という声も出るわけですよ。だからと言ってハイハイもできない子どもを家に放置しておくわけにもいかないので、こっちも外に連れていかざるをえないじゃないですか。そこで多胎児の親が肩身が狭い思いをしなくちゃいけないっていうのは、どうも納得いかないんですよ。ほかにも子育て施設の完全バリアフリー化や訪問看護の利用については社会的な課題として残っていると個人的に感じますし。 ──結局、それも多胎児に対する無理解がベースにあるのかもしれません。 秋澤:だからひとり親だけでなく、多子家庭に対しての政策も周知・徹底してほしいんですよね。行政側から出されている書類には多胎児の親を追い込むような表現も目立ちますし。  この記事を読んでくださっている多胎育児をしているご両親に伝えたいのは、つらいときは「つらい」と口に出していいんだよということ。私にとってはバス会社の件が典型例でしたが、やっぱり自分から積極的に口に出していかないと物ごとって変わらないですから。

頼れるところはできるだけ頼るという発想で

──近年は双子の出生率が世界各国で増えていますし、徐々に社会が変わっていくことを期待したいですけどね。 秋澤:年配の方から訳知り顔で「つらいのは今だけだから」とか「私もやってきたんだから」など言われることもあるかもしれませんが、まさに今つらいんだから今ここで解決しないと意味ないじゃないですか。必要以上にストレスを溜め込まないよう、頼れるところはできるだけ頼るという発想で多胎児の子育てに臨んだほうがいいかもしれません。 =======  いかがだっただろうか?「双子育児は喜びも2倍」などと言われることもあるが、実際はギャン泣き地獄やイヤイヤ期の終わりなき大暴れで親がノイローゼ寸前まで追い詰められるケースも多々あるはずだ。多胎児親が『「つらい」と口に出す勇気』を持つことができ、周囲のサポートをスムーズに得られる社会を切望する。 【前編を読む】⇒「双子ベビーカーもバスに乗せて」小池都知事に伝えた双子ママ。炎上の先に得たものは 【中編を読む】⇒「双子ベビーカーもバスに乗せて」小池都知事に伝えた双子ママ。炎上の先に得たものは 【秋澤春梨さん】 2019年秋より「多胎育児のサポートを考える会」に参加。双子用のベビーカー問題をはじめとする双子・多胎育児をめぐる制限について、数々のメディアに取材協力。2020年には小池百合子東京都知事との面会に多胎児家庭の当事者として参加。2020年5月、中央区・江東区双子サークル「リバーサイドツインズ」を立ち上げる。 【あなたの体験談を募集しています!】⇒育児にまつわるエピソードをお寄せください。記事として採用させていただく場合、些少ですが謝礼を進呈します。ご応募はここをクリック <取材・文/小野田衛>
小野田衛
出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。双子(娘+娘/二卵性)の父でもある。
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