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「双子ベビーカー乗車拒否だけじゃない」双子育児の“過酷さ”が想像以上だった

子育てに関することは全て、親がやるのが当然?

秋澤:都内に関して言うと、ちょうど今、ベビーシッター制度を充実させている最中なんですよね。ただ根本的な話として、「子育ては親がやるのが当然」という考えが社会的に根強いんじゃないかと思うんです。たとえばシンガポールだと、シッターが保育園の送り迎えもできるんですよ。そういう細かいところが親にとってはすごく重要だったりするものですから。
秋澤さん提供写真

現在はシンガポールで暮らしている秋澤さん

──たしかに仕事で都合がつかないときの保育園送迎は本当に頭が痛いですからね。ファミリーサポート(自治体が主体となった子育てサポート活動)もありますが、自治体によって実際は使いづらい場面も多いようですね。 秋澤:ファミサポさん(ファミリーサポートの方)でも、写真やお名前などを事前登録することで、園によっては送迎を受け付けてくれるところがあるみたいです。  シンガポールでも登録した人以外は送迎できないんですが、送迎を何時何分に誰がしたかとか、スクールバスが何時何分に出発したかのGPS情報なども全てアプリで管理されているので、両親以外でも送迎可能な背景があるのだと思います。

集団検診で苦労する多胎児親に、知ってほしい“裏技”

──バス以外の面で、多胎児を育てる際に苦労した点はありますか? 秋澤:大変だったのは集団健診ですね。あれって建物の中にベビーカーを持っていけないんですよ。それで体力的にも大変だったし、検診後は子どもも不機嫌になりがち。パパに協力してもらおうとしても、日時が平日の昼間に指定されているから仕事的に難しいじゃないですか。でも、実は“裏技”があることを知っていただきたくて秋澤さん提供写真──裏技とは? 秋澤:行政側はあまり表立って言ってくれないんですけど、実はあれって集団検診から個別検診に変更することができるんです。個別検診だったら公的機関じゃなくて普通の医療機関で受けることもできますし、土曜日がOKというところもある。私の場合は待たされることもなく、あっという間に終わりましたね。 ──なるほど。
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つらいときは「つらい」と口に出して、声を上げて
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