――主演の稲垣さんの印象を教えてください。
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『窓辺にて』
若葉「とても緊張感を持った方でした。僕が小学生の頃から表舞台に立たれて、
第一線で活躍し続けている方が、緊張し続けている佇まいというのは、背筋が伸びる思いがありました。芸歴が長くなれば、こなれた感じで立たれている方もいらっしゃると思うんです。それはどうしたって仕方のないことで。でも稲垣さんは全く甘んじることなく、緊張しながら向き合っている。その心の持ち方が、とても素敵でした」
――若葉さんのキャリアも長いですが、ここ数年の快進撃は特にすごいです。ちなみに朝ドラ『おちょやん』の反響はいかがでしたか?
若葉「すごく多くの人が見ているんだなという実感がありましたね。それで何か自分が変わったといったことはないのですが、でも映画にはない反響のすごさがありました。あと、注目を集めることで、自分の知らないところで、自分の発言がピックアップされていたり、ニュースになっていて『へー、朝ドラに出ると、こういうことがあるんだな』という感じはありました。ちょっと他人事な感じで、自分のことじゃないみたいでした」

『窓辺にて』
――『おちょやん』では、杉咲花さんと共演してみたいというのが、出演への決め手になったと話されていましたが、特にここ数年、今泉監督の作品以外でも、『台風家族』『生きちゃった』『くれなずめ』『前科者』『神は見返りを求める』など、本当に素敵な作品に出ていらっしゃいます。俳優さんによっては、事務所さんが出演作を決める方もいますけれど、若葉さんはご自身でジャッジされるとか。
若葉「そうですね。基本は。
この映画が公開されたら、自分が観客なら観に行くのか、とか。この監督とやってみたい、とか。単純に脚本が面白いかどうかとか。でも主観だけで判断するわけではないです。事務所がどう思っているのかという感想や意見も聞いたうえで、相対的なジャッジをします。プレイヤーとして立つのは自分なので、最終的にどうするかは自分で決めますが、でもいろんな人の意見は聞くようにしています」