『silent』を語る上で、もう一人外せない俳優が鈴鹿央士です。映画『蜜蜂と遠雷』（2019年）での瑞々しい演技を観て以来、筆者の中でずっと若手No.1の推しである鈴鹿。 ドラマでは『MIU404』『ドラゴン桜』『六本木クラス』といった話題作へ立て続けに出演し、今回の『silent』でも、最高の演技で魅せてくれました。 鈴鹿が演じたのは、想（目黒蓮）の友人であり、紬（川口春奈）に想いを寄せる湊斗。はじめは、あんまり見せ場のない役なのかな……なんて思っていましたが、大誤解。想像以上に私たちの心を鷲掴みにしてくれました。 紬と想が再会した当時、紬と交際していた湊斗。紬を想う気持ちと、想の病気を知って戸惑う気持ち、友人としてふたりを大切に想う気持ちが複雑に絡みあった心情を繊細に表現していました。 第3話で、想とふたりきりになって感情を爆発させたとき。第4話で、言葉を発さなくなったはずの想から「湊斗」と呼ばれたときの、絶妙な笑顔。そして第5話で紬と別れたあとでも、つい長電話をしたそのあと、切なそうに眠りにつく姿……どの湊斗にも涙が止まりませんでした。次回の出演作が、今からとっても楽しみです！ 【関連記事】⇒秋ドラマのベテラン俳優ベスト3。中井貴一も凄いけど、NHKの“彼”に釘づけ！ 【関連記事】⇒背筋ゾクッ！秋ドラマ「怪演女優」ベスト3。清原果耶も“水10の彼女”も強烈すぎた