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「子連れスタバ」論争はなぜ起こった?“ただの質問”に批判が殺到したわけは

単に「子どものことを知らない」だけなのかもしれない

 とはいえ、少子化に加えて新型コロナウイルスの影響もあって、子どもを持たない人が親戚や友達の子育て世帯から話を聞く機会、ひいては子どもと接する機会は極端に減った。そのため、子育て世帯の心理・現状を把握できていない人は少なくない。 「日本は子育て世帯に不寛容」とはよく言われるが、嫉妬や悪意からではなく、ただ単に知識や情報がないために不寛容になっている人も結構いるように思う。今回の投稿者も「子育て世帯に寛容になりたい」という気持ちから、「なぜスタバに来るのか」という理由を知りたかったのではないだろうか。 子連れカフェ であるならば、投稿者の意図を一切組まずに「子連れはスタバには来るなってか!?」といった批判的な意見であふれかえってしまうと、寛容さは一向に醸成されない。結局は子育てしやすい社会を遠ざけ、子育て世帯の首を絞めることにもつながりかねない。

子育て世帯はもはや少数派になりつつある

 もちろん、ネット上には意見を主張する子育て世帯を“子連れ様”と揶揄(やゆ)する人も一定数いるため、悪意ある意見と純粋な疑問を見分ける手間が生じる。「なぜ世間から虐(しいた)げられている子育て世帯が、そこまでしなければいけないのか」と思いたくもなるだろう。  それでも、純粋な疑問には誠実に対応していくことが、子育て世帯に対する理解を深め、寛容さを育むことにつながるのではないか。厚生労働省が12月20日に発表した人口動態統計(速報値)によると、今年1~10月の出生数は66万9871人と前年同期より3万3827人減少し、過去最少の水準となったらしい。このペースで推移すれば今年の出生数は初めて80万人を割る見通しで、どうやら我々の予想を上回るペースで少子化は加速している。  子育て世帯はもはや少数派になりつつある。そのため、子育て世帯からは冷静な意見を発信していかなければ、非子育て世帯の人達との分断は止まらないかもしれない。立ち止まるなら今だ。 <文/高萩陽平>
高萩陽平
恋愛系のメディアで多数執筆。10年前からmixiやスカイプちゃんねるなどでネットナンパに没頭。数年前からマッチングアプリに参戦して結果を出し続けている。元アイドル、100キロ越えのふくよかさんなど、多種多様な女性との交際歴を持つ。
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