「32歳で結婚したとたん、ひとつ年上の彼は変わりました。それを私は、夫としての責任感からくるものだと受け止めていたんです。『料理が下手、まずい。よくこれで人に出せるな』という言い方をされたときも、私が悪いんだから、ごめんなさいと謝りました。本を買ってすべての料理を作りましたが、
『こんなもん食えない』と目の前で捨てられ、カップラーメンを食べられた。
私の一挙手一投足が気に入らないみたいだったから、音を立てずに歩けるようになってしまいました。今思えば、自分がかわいそうだった」

写真はイメージです(以下同じ)
文句を言われても、その言葉の強烈さに呆然と夫を見つめているだけしかできなかった。そうすると「なんだその目は。嫌な目つきをする」と怒鳴られた。
それでも子どもができれば夫は変わってくれるはずと、アキホさんもドラマ内の茜のように思っていた。そして子どもができたものの、夫のDVはエスカレートした。子どもに気を取られて夫のめんどうも見られないのか、誰のおかげで働かないでやっていけているんだと暴言が飛んだ。
「子どもに母乳をあげていると、夫に後ろから襲われました。やめてと言ったら殴られて、子どもが泣き出して。
泣いている子を抱いてあやしているのに、私の体を使って夫は平然とコトをすませた。そして『つまらない女』と言ったんです」
それでも彼女は、いつか夫は変わるはずと信じていたし、夫が不機嫌なのは会社や自分に対してストレスが多いからだ。私の努力が足りないんだと思っていた。

「でもがんばればがんばるほど夫は不機嫌になっていく。殴られたのは数回だけでしたが、言葉の暴力がエスカレートして。『おまえは今さら社会に出ても役に立たないんだから、オレの言うことを聞いていればいいんだ。オレがいなければ生きていけないんだよ』と言われ続けていました」
誰にも相談できなかったし、相談するような案件だとも思わなかった。彼女はすでに両親がなかったから、夫は彼女を「行き場のない女」とも言った。
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