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横浜流星は単なるイケメン俳優じゃない。助演ぶりが評価される“傷だらけの映画人生”とは

傷だらけの映画人生

『きみの瞳が問いかけている』DVD(ギャガ)

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 愛する人のために命がけで試合に臨んだ闘志あるボクサーを演じた『きみの瞳が問いかけている』(2020年)でも同じような役回りだったけれど、本来イケメンであるはずの自分の顔をあえて崩すことで横浜は、丸裸の演技を叩きつけてくる。  自分は俳優である。そう宣言するように横浜は、全身全霊で演技に打ち込む。まるでボクサーのような俳優である。そんな傷だらけの俳優像を考えると、『流浪の月』で演じた中瀬亮役もまた自ら身体に傷をつけたキャラクターだったと気づく。第46回日本アカデミー賞で優秀助演男優賞を受賞した亮役は、助演を好んで演じる現在の横浜にとって名誉ある勲章となった。  傷をつけた分だけ勲章は増える。その痛みを共有する存在として藤井監督がいる。ひとりの監督とひとりの俳優が歩んでいく。俳優・横浜流星の傷だらけの映画人生、彼が受けた傷の分だけ、作品は強くなる。予告編からすでに不穏な雰囲気漂う主演作にして藤井監督作『ヴィレッジ』(2023年)が4月21日から公開が控えている。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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