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「ハムナプトラ」俳優が、“魂の演技”でカムバック!「この仕事が僕は大好き」

オスカー獲得よりも価値があると感じたこと

――まさに映画にはそうした力があると思いますが、役者という仕事に改めて感じている意義深さがあれば教えてください。
オスカー獲得よりも価値があると感じたこと

『ザ・ホエール』より

ブレンダン「映画というのは、何かを悟らせてくれたり、あるいはただの娯楽として楽しませてくれたり、両方の側面を持っていて、作品によってはそのどちらも持っています。自分としてはそうした作品に関わっていきたいし、この仕事に喜びをずっと感じ続けています。なかでも社会になにか貢献できるものであって欲しいという気持ちもあります。  この作品に関しては、肥満症と戦う方やその家族の方を支えるOAC(the Obesity Action Coalition)という団体があって、そのメンバーで映画を観てくださった方がすごく褒めてくださいました。その1文の中に『この作品が、絶対に誰かの命を救うと私は信じています』と書かれていたんです。すごいなと。とても大きく自分が報われた気持ちになりました。もちろんオスカー(アカデミー賞)をいただけたことは嬉しいことなんですけど、誰かの命、誰かの運命を変えることになるかもしれない作品になったことが、何よりも価値のあることだと思いました。ですから、この仕事が僕は大好きです」

まず自分の目の前にある“壁”を自覚する勇気を持って

まず自分の目の前にある“壁”を自覚する勇気を持って

『ザ・ホエール』より

――チャーリーは娘が幼いころに書いた「白鯨」のレビューをとても大切にしています。ブレンダンさんにとってのそうした存在はありますか? ブレンダン「息子が7歳のとき、おさるさんがホットチョコレートを探しているという本を書いたんです。イラストも彼自身が全部描いて。出来もいいんですよ。(満面の笑みで)それが宝物ですね」 ――ありがとうございます。最後に。本編ではチャーリーが学生にメッセージを送っていますが、頑張っている人にブレンダンさんからメッセージをお願いします。 ブレンダン「勇気を持って欲しいと思います。人生は、何もしなくても大変なものです。だからこそ、自分の前にある“壁”が何なのか、まずその存在を自覚することから始める。その勇気を持つ。そうすれば、乗り越えることができると思います」 (C) 2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved. <取材・文/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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