「私も意味が分からなくて、『〇〇のレストランに行くんじゃなかったの?』と思い切って聞いてみたんです。そしたら、『いくよ、今度ね♪』って。だから、『ああ、2回目のデートかな』と思っていたら、『
好きな人をなんとか誘ってみる。今日は本当にいろいろありがとう! まじで助かりました』って。……は? って真顔になっちゃいました」

たしかに、意味がわかりません。
「ですよね。しかも奴は笑顔であっけらかんと、『今日は本命の子とのデートの、予行練習にさせてもらった』って言い放ったんですよ。いや、待てよと。たしかに、今まで好きだとか可愛いとか言われたことはないけど、
なんとなく雰囲気でこのまま付き合うのかな~って……。勘違いして、勝手に盛り上がっていた自分がバカみたいです」
相手の男性のマッチングアプリのプロフィール欄には、“長所/正直者です”という一文も。たしかに正直者なのは間違いないですが、金子さんは、「せめて予行練習ということは、隠し通せよ!」と語気を強めます。
「しかも、『水族館やカフェ代は、下見代として僕が出すね。でもこのファミレスの食事代は割り勘でお願いね』って。今騒がれている『食事代は男が奢ってあたりまえ論争』ではないけれど、
これはどう見ても振り回したお前が払えよ……って、思わず彼の目を見ながら舌打ちしちゃいました。もう何も食べず、そのまま無言で店を出て帰ってきましたよ(苦笑)」
そして後日、彼のSNSには同じデートコースを本命の彼女と回る様子が事細かに呟かれていたとか。
「私と相互フォローしているのに、デリカシーなさすぎ。
でも案の定フラれたようで、また最近私に連絡がくるようになりました。ざまあみやがれですよ。もちろん、二度と返事はしません。練習相手になんか、なりたくない」
彼の驚きのデリカシーのなさとぶっ飛び具合。そんなところもまた、本命にフラれた原因かもしれませんね……。
―シリーズ「SNS絡みの思わぬトラブル」―
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<取材・文&イラスト/赤山ひかる>
赤山ひかる
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。