子どものいない40歳娘に「育て方を間違えた」と母親。娘の“温かすぎる返し”に胸がつまる|ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』
福原遥と深田恭子のダブル主演で話題のドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系、火曜よる10時~)。第4話までの放送時点で、本作で描かれているのは、ドラマ名に出てくる“夢”や“恋”という言葉のもつ甘さとは全く反しているもののように思えてきました。
夢に向かって歩きはじめた18歳の妊婦・仲川有栖(福原遥)と、結婚や出産を後回しに、仕事に邁進してきたしてきた成瀬瞳子(深田恭子)。ふたりの女性が歳の差を超えて築いていく、シスターフッド(=女性の絆)の物語は、8月8日に第5話が放送されます。
まず直近の第3話・第4話で目立つ、有栖(福原)の“幼さ”について触れたいと思います。第3話では、一緒に住まわせてもらうこととなった瞳子の家へ、報告や相談もなく勝手に友人を招き入れてしまいます。その上「すぐに帰るつもりだったから」と言い訳。
第4話でも、おなかの赤ちゃんの成長を喜ぶ一方で、夢のための大学にアルバイトをギリギリまで頑張るんだと、やはりいまだに現実が見えてない印象を受けました。
瞳子(深田)は、そんな彼女の幼さを大人として諫(いさ)めはするものの、否定することはありません。
第3話で友人を勝手に招いたことで居たたまれずに家出した有栖のことを、赤ちゃんのために車まで購入し、仲直りすべく迎えに行きます。自分自身は夢である仕事を追いかけた結果、子どもを授かる可能性を下げてしまった。そんな自分の経験を押し付けることもなく、有栖に「諦めないで。握力全開ですべてを手に入れなさい」と応援する姿は、実に凛として眩しいのです。

画像:TBSテレビ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』公式サイトより
18歳の妊婦・有栖の“幼さ”で思い出されること
そんな幼い彼女に、眉をひそめるのは簡単です。でも、ここで思い出してほしいのです。瞳子と同じアラフォー世代の私たちにも、そんな風に現実が見えていなかったり、自分勝手に振舞ってしまったりしたことがあったはず。頑張れば何もかもが手に入ると、信じて疑わなかった時期はありませんでしたか? 筆者にはあります。思い出すとちょっと恥ずかしくなるほどに。 有栖の無謀さは、大人になった私たちが忘れてきたものではないでしょうか。


