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『どうする家康』“キャラ変更”に落胆の声「『麒麟』の感動を返して~!」。ムロツヨシ/佐々木蔵之介が同じ秀吉役だが

有村架純/菜々緒、ムロツヨシ/佐々木蔵之介が同じ役

これまで悪者として語り継がれてきた人物が、新たな研究により、実は好人物だった、というアップデートは歴史ドラマの楽しみのひとつで、『鎌倉殿の13人』(22年)では北条政子(小池栄子)と北条義時(小栗旬)――稀代の悪姉弟とされていたふたりが心優しい姉弟になった。 『どうする家康』では、家康と不仲で悪女とされた瀬名(有村架純)が家康に愛された善人として描かれた。それもかなり大胆な展開で、瀬名が世界平和を成し遂げようと立ち上がり、その夢を家康が引き継ごうとしているような流れに。
瀬名を悪女でなく描いたのはこれがはじめてではない。『おんな城主直虎』(17年)でも、瀬名は悪女ではなかった。ただ、阿部サダヲ演じる家康がちょっと気弱そうで、菜々緒演じる瀬名に頭が上がらないという感じもあった。一方、『家康』は家康瀬名はとてもほんわかし、そのうえ、平和革命を起こそうとしている理想主義者として描かれる。
その分、光秀や秀吉(ムロツヨシ)が己の出世欲で天下を取ろうとしているように極端に矮小化されて見える。光秀はまだしも、大衆受けナンバーワンとも言われる秀吉がただただいやな感じの人物になっていて……。『麒麟~』では佐々木蔵之介は聡明で農民の出ながら品格を備えた人物として好演していたのと大きな差がある。

菅田将暉/板垣李光人演じる井伊直政はどちらもやんちゃイメージ

『どうする家康』ではあくまでも、のちの勝者である徳川側の視点から見た秀吉で、武家の血筋を大事にしてきた戦国武将たちのなかで異質の、民間出身の人物の脅威を描いていて、新世代の描き方としてはおもしろいのだが……。ちなみに『真田丸』では小日向文世が無邪気に見えて底しれないこわさを持った秀吉を演じていたが、やっぱり品や知性がある秀吉だった。 過去作と比較的違いがないのは井伊直政である。『おんな城主直虎』では菅田将暉が演じ、『家康』では板垣李光人が演じているが、どちらも、血気盛んでやんちゃなイメージを踏襲している。菅田の直政はガキ大将、板垣の直政はやや美少年ふうとビジュアルは微妙に違うが。
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佐藤浩市、松本若菜、中村七之助らが比較されるキャラ
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