「人の唐揚げに勝手にレモンをかけたら犯罪か」に弁護士の答えは?いつのまにか法にふれているかも
もし、この世に弁護士がいなかったら
あなたは、考えたことがありますか? 結論は「弁護士がいないと無資格の『事件屋』がはびこる」。
『事件屋』とは「資格がないのにトラブルに介入して報酬をもらう人たちのこと」。
実際に、江戸時代から『公事師』という事件屋が暗躍していたそうです。世間には重箱の隅を楊枝でほじくるような商売が、水泡のように生まれてくるのです。
私は弁護士事務所で働いた経験がありますが、皆さん、わりと身近な問題で駆け込んできました。
「隣の犬がうちの門の前に糞をした」「近所の木の枝葉が家の窓を覆ってくる」等々。他人様にとっては小さな問題でも、当事者にとっては大きな問題です。ゾンビも唐揚げも然り。人が健やかな人生を送るために、今日も弁護士は奔走しています。
本書を一読すれば、弁護士の成分がやさしさと勤勉さと誠実さと、ほんの少しのユーモアというのがわかるのではないでしょうか。
<文/森美樹>森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx


