そして、ついに12月11日からの第11週「ワテより十も下や」から、正真正銘の恋愛パートに突入しました。お相手は、スズ子の“大ファン”だという学生・村山愛助（水上恒司）。「村山興業（吉本興業がモデル）」の御曹司です。

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第11週はふたりの出会いからはじまりました。最初は学生の愛助に、戦死してしまった弟・六郎（黒崎煌代）の姿を重ねていたスズ子。人懐っこくスズ子への好意をストレートに伝えてくれる愛助との距離が、徐々に近づいていく様子が丁寧に描かれました。 そして第12週「あなたのスズ子」第57話ではついに交際へと発展！ 愛助の告白に応えるスズ子の笑顔。遠征先から愛助に手紙を綴り、文末に「あなたのスズ子」と記す幸せいっぱいのスズ子は、まさに“恋する乙女”の顔をしていました。そんな乙女なスズ子をみて、やはり朝ドラの恋愛パートはイイ！ と感じた視聴者も多いはず。 スズ子の年下の恋人を演じる水上恒司についても少し解説を。 筆者は、彼の朝ドラデビューを心待ちにしていました。水上は2018年のデビュー（当時は岡田健史の名義で活動）以来、そのキャリアとは比較にならないほどの存在感を放ってきたからです。もう早々に、朝ドラの相手役をやるのでは?! と期待していました。 今回の、ヒロインより“十も下”（厳密には9歳下）な役どころは、デビュー作であるドラマ『中学聖日記』（TBS系、2018年）を思い出させます。同作では、教師（有村架純）と恋に落ちる男子中学生を演じて話題に。若者特有の幼さを残しながらも、実に男らしい眼差しで、年上の教師に想いを寄せる姿に驚かされました。

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そんな水上の“目”の演技は、本作でも健在。第57話で、スズ子に「この先必ず、福来さんにふさわしい男になります！ なってみせます！ せやから、僕と交際してください」と交際を申し込んだ時の眼差しは、恋心に胸を熱くしている青年そのもの。あんな風に求愛されたら、どんなに年下だろうと胸躍るに決まっています！！ これからも、あの熱い眼差しでスズ子と視聴者を魅了してほしいものです。 しかし、ここから戦争は激化し厳しい状況になることは明白。愛助の母・トミ（小雪）がふたりの交際に反対していることからも、ふたりの恋愛はいばらの道です。ふたりがどんな風に困難を乗り越え、どんな答えにたどり着くのか。楽しみに見守りたいと思います。 ＜文／鈴木まこと（tricle.ltd）＞ ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】