
「同窓会では、受付後に名前を付けるシステムでした。やっぱり25年も経つと、当時のクラスメイトに会ってもすぐにはわかりませんね。名前を見て、顔を確認してやっと……って感じでした」
集まったクラスメイトと思い出話をしながら、周りの人の名札をチラチラと確認していた愛子さん。ついに、当時好きだった彼の名前を発見したそう。
「名札を見たときに、一瞬、当時のことを思い出してドキドキしました。でもね、顔を見た瞬間高まった気持ちが底辺まで落ちました」
愛子さんが言うには、彼には当時の面影が一切なくなっていたそうです。
「細くて爽やかな印象だった彼は、疲れきったおじさんになっていました。目の下には大きなクマがあって、丸みのあるお腹。頭は髪がなくてツルツルだったんです。かなりショックでした」
その後、遅れて会場に入ってきたおしゃれな男性に気が付いた愛子さん。
「高身長でスタイルが良く、きちんとサイズの合ったスーツを着こなしていて、素敵な男性だなと思いましたね。思い切って、話しかけに行ったら指輪をしていなくて。これはチャンスかもと舞い上がっていました」
そのおしゃれな男性は近付いてきた愛子さんの名札を見ると、「あ、僕、高校生のとき告白したのって覚えてます?」と言ったそう。