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2000年代“究極ヒロイン”だった唯一無二の女優とは。泣きの演技と目力が絶対的!

か弱くない!“強さ”を秘めたヒロイン像に共感

しかし竹内結子のヒロイン像に惹かれるのは、“泣き”だけではありません。か弱くて、男性の後ろをついてくるような男性的ご都合主義のヒロインとは性質が全く違うことも大きいのではないでしょうか。どんな役にも、女性らしい“強さ”を感じるのです。『ムコ殿』や『プライド』で演じた、男性を献身的に支えるようなヒロインであってもその“強さ”は変わりません。“強さ”の原動は、恋人や家族への愛だったり、自分の信念だったり、はたまた使命だったり作品によって違います。
プライド 1

『プライド 1』[VHS](ビクターエンタテインメント)

『ランチの女王』の主人公・麦田なつみは、天涯孤独ながら、明るく元気なヒロインでした。しかし、信じていた元カレ・修史(森田剛)に裏切られたり、幼い頃に父親が蒸発したり、心に傷を抱えた女性です。ツラかったとき、ランチに支えられた経験から、レストランでずっと変わらず美味しいものが提供されることの尊さを知っています。そんなレストランの真髄を守りたい、そこで働く人たちとずっと一緒にいたい。過去に邪魔されようと、多くの葛藤を抱えようと、自分の生きる道を全うしようとする“強さ”が光っていました。

2000年代、竹内結子が女性の共感を集めた理由

彼女のチャーミングな瞳に宿る“強さ”に惹かれたのは、男性だけでなく女性も多かったはず。2000年代は、女性が社会に出て働くことが当たり前となりつつあった時代。女性がより自由に生き方を選択できるようになり、「仕事も恋も全部手に入れる!」そんな気運が高まっていたように思います。だからこそ“強さ”をもって、生き様を貫こうとする竹内結子の姿に、多くの共感が集まったのではないでしょうか。 “泣き”という武器を自在に扱う高い表現力で、人が生きる美しい“強さ”を役に宿すことでヒロイン像を創り上げる。それこそが、竹内結子の才能でもあり、魅力でもあり、彼女が積み上げてきた努力の結晶でもある“ヒロイン力”だと言えそうです。
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唯一無二の存在である女優・竹内結子
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