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NHK『光る君へ』“三浦翔平の脇チラ”からどうしても目が離せない理由

伊周の脇がもうすこし濃かったら……

 弓を引く前に互いに願い事をいって的を狙うのも緊迫感がある。「我、関白となる」という身の丈をこえた願いを込めた伊周が、あからさまに的を外してしまう瞬間には、道長との激しい政争に敗れる伊周のその後が裏打ちされてしまう。  ドラマ内では、「我、関白となる」といって弓を引く前、伊周の左乳首がチラリとのぞく。道長が一糸乱れないだけに、このチラリは伊周の若干の動揺を描いている。  平安貴族が着物をはだけるつややかさについ目を奪われながら、脇目も振らず、歴史的叙述に徹したいところが、ダメだ、どうしても三浦翔平の“脇”に注目してしまう(!)。  あぁ、うっとり……。ビジュアルに気をとらわれてはならないと自戒を込めつつ、三浦の脇のつるっと薄いことが気になって仕方ない。うーん、これは少年のうぶを表現するうぶ毛ということになるのだろうか。  対する柄本扮する道長は、ボーボー。息子・頼通と続く約70年の摂関政治の安定期を象徴する毛根の強さだ。伊周のうぶ毛など、つるっと剃り上げてしまえとばかり。  クレオパトラの鼻がもうすこし低かったらというパスカルの名句にならえば、伊周の脇がもうすこし濃かったら、歴史は変わっていたのかもしれない(なんてね)。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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