佐藤寛太、先輩・町田啓太が“めちゃくちゃ好き”な漫画の実写化主演を報告!返ってきたストレートな言葉とは?
2015年1月の劇団EXILE正式加入から、10年目になる佐藤寛太さん(27歳)にインタビュー。
昨年公開された『正欲』では、これまでと全く違った顔を見せて強い印象を残しました。現在は、『くれなずめ』『ちょっと思い出しただけ』の松居大悟監督が10年以上温め続けてきた、渾身のファンタジーラブストーリー『不死身ラヴァーズ』に出演しました。
佐藤さんの俳優としての経験から感じる「好きになること」の強さや、劇団EXILE10年目の心境を聞きました。
――『不死身ラヴァーズ』では、主人公・りの(見上愛)の前から、両思いになった瞬間に姿を消し、別人となって何度も現れる運命の人・じゅんを演じています。チラシには「好きは無敵」とありますが、「好き」のパワーを佐藤さん個人は普段、どう感じていますか?
佐藤寛太さん(以下、佐藤)「たとえば役作りで、ピアノを演奏する役やバイオリンを演奏する役があるとします。もしくは陸上選手やラグビー選手。そうしたとき、最初にするのって、その楽器や競技を知ることなんですけど、必要なのは好きになることだと思うんです。ボイトレとか練習といった技術的なことよりも“好きになること”が一番大事。
なぜかというと、好きになったら誰に言われなくても毎日やる。だから僕は、何よりとにかく好きになることからはじめて、学ぶことに移動したほうが、結局は最後の伸びが大きいと、今までの経験を通して思っています。好きになったらラクだし」
――ラク?
佐藤「そうやって“自分を騙(だま)していく”ってことでもあると思います。ピアノをかっこよく弾けないし、どうやって好きになっていいのか分からないとなったら、“あの映画の中で誰々が弾いていたあれがかっこよかった”とか。何か糸口を探して好きになっていく。
ひとめぼれもありますけどね。この仕事も、自分、ひとめぼれだし」
――劇団EXILE正式加入から10年目ですが、ひとめぼれの気持ちは持続していますか?
佐藤「波はありますよ。ポンってなんか疲れたなと思う瞬間もあるし。でもやっぱりこの仕事で食べていけてるってのは大きくて、本を読むにも映画を観るにも、新しい人と会って話をするにも、結局、これはどうお芝居につながるかなというベースで考える。この10年ぐらいはずっとそうなってます」
――役者としての意識に、何か変化はありますか?
佐藤「昔は、オーディションで役を取り合うとか、テレビで同世代の役者が出ているとか、そういうことに悔しさを感じることもありました。でも今は、単純にオーディションの本数が減ったこともあるけれど、自分のお芝居に関して考えることが多いというか。
この前、上田誠さんのもとで舞台(『鴨川ホルモー、ワンスモア』)をやらせていただいたんですけど、そこで自分が考えもしなかったようなことに触れることばかりでした。自分はまだ何も知らないな、浅いなって、痛感しました。面白いです」
――では悔しさではなく、楽しさが増えた。
佐藤「どうだろうな。悔しさもありますよ。でも悔しいの種類が変わったのかな。作品をいいものにしたいという意味での悔しさを感じるようになったかもしれません」

好きになるには自分をだますことも必要

10年で悔しさに変化も
