中でも一番気になっているのはよねの今後だ。戦前に高等試験(現在の司法試験)を受験した際、筆記試験は問題なかったが、“女性らしくない”振る舞いをしたために口述試験で不合格になっている。現在も弁護士資格は持っていない様子ではあるが、試験を受け続けるものの不合格が続いているのか、そもそも試験を受けてさえいないのかもわからない。それでも、
試験に合格して寅子とはまた違う形で、法曹界に新しい風を吹き荒らしてくれる姿が見たい。

『虎に翼』© NHK
また、よねは過去に“女として”売られそうになったことを受け、女をやめて生きていくことを誓い男装するようになったと話していた。よねにとって男装はやりたいファッションではなく、歪んだ世界に抗うための“武装”のように思う。つまり
今周りに見せているよねの姿も、まだまだよね自身が望んでいるものとは異なるのかもしれない。よねらしい姿で、よねらしく振る舞う未来も心待ちにしたい。
注目ポイントが目白押しの『虎に翼』。各ポイントがどのように展開されるのか楽しみにで仕方ない。
<文/望月悠木>
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望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):
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