「デートしたら5分で帰られた」恋愛経験ゼロの34歳オタク女性。人生を変えた“大胆すぎる婚活戦略”は
「失礼しました。友達が勝手にメッセージを送っていたようで今気が付きました。話題のアプリだったので飲み会でノリでダウンロードしてマッチングしてしまったようです。12月24日はお会いできません。この度は申し訳ございません」
もう1人、会うためのメッセージのやりとりをしていた人がいました。画質の荒い写真で登録している、音ゲー好きの28歳エンジニア男性。お互いにシフト休みが一致する日は12月24日だけだったので、イブに会うことにしたのです。
彼からは、カラオケを提案されました。一瞬「個室のカラオケって大丈夫?」とも感じます。
デート当日にやってきたのは、写真とは別人の男性でした。聞けばプロフィールは10年前の写真。彼はマッチングアプリ自体が初めてだったそうです。筆者が思うに、Parisなどなら誰ともマッチングしなかったでしょう。
彼は1人でもカラオケに行くほどカラオケが好きな男性でした。カラオケの後、次の目的地に移動する道すがらお互いアニメファンがSNS等で自らがキャラクターに扮して行うチャット「なりきりチャット」(アニメファンがSNS等で自らがキャラクターに扮して行うチャット)をやっていたことが判明してオタクトークで盛り上がり、気が付けば5時間も一緒にいたそう。
2人はその後もシフトを合わせて休みを取り、デートを重ねます。彼とは勤務形態と、否定はしないけど自分の意見ははっきり言うところが似ていました。会うたびに5~6時間はデートをすることが多く、一緒にいて楽だったそうです。
ところがある日、彼が「20歳と28歳の女性ともマッチングして、やり取りしている」と漏らしたそうです。言わない方が良い、余計なひと言です。他の女性なら、彼と会うのを止めていたかもしれません。ですが、彼の取り繕えない不器用さを美香さんは許容しました。同時に、34歳という自分の年齢を改めて考えます。
月に4回ペースで会って、お互いに居心地がいいことは分かっているものの、関係性がはっきりしませんでした。
10回目ぐらいのデートの時に彼女から「私は34歳だし、将来は結婚や出産のことも考えている。子どもを産むならリミットがあるから、関係性をはっきりさせてほしい」とストレートに伝えました。
デート後に彼からは「本音を聞けて嬉しかった」とLINEが届きます。彼はアプリでメッセージが続いている女性に、お断りの連絡を入れたそうです。
次に会った時、何か言うことはないのかとつついたところ、彼は美香さんの手を取って「付き合ってください」と告白しました。
デート当日、写真と別人の男性がやってきた
「関係性をはっきりさせてほしい」とストレートに伝えた
この連載の前回記事


